写真=Getty Images

2試合連続の辛勝もアメリカの自信は揺るがず

94-91でセルビア戦に辛勝したアメリカの選手たちは、試合後の会見で、一様にセルビアの実力を認めた。

カーメロ・アンソニーは語る。「今夜の試合では彼らに脱帽させられたよ。非常に良いプレーをしていたし、ハードに戦っていた。タフだし、流れるようにオフェンスが機能している。それでも勝利は勝利だ。結果が何よりも重要だからね」

今後の課題について聞かれると、アンソニーはこう答えている。「もう少し良いプレーができたかもしれないけど、不安はない。問題ないよ」

ポール・ジョージもアンソニーに呼応し、セルビアの実力を認めつつ、チームの力に自信を持っていると話した。

「個人能力に頼った試合になったけど、セルビアを称えたい。それだけNBAでプレーしている選手は特別ということさ。インターナショナルプレーヤーはオフェンスを機能させる術を知っていて、その部分で僕たちに対抗してくる。ただ、僕たちは試合を通じて、この難関を乗り越えられると確信していたよ」

2試合続けてディフェンスの穴を突かれたことになるが、ジョージは連携面で他のチームとの差を実感しながらも、「心配はない。僕たちはできたばかりのチームだから」と、問題がないことを強調した。

「対戦相手には経験があって、それがオフェンスにも表れている。でも、今の僕たちはアジャストして、学んでいるところだ。解決方法を探しているところさ。2試合続けて難しい場面を乗り越えないといけなかったけど、対処できた。今こそ、ディフェンスで相手のプレーを防いで、試合展開を変えないといけない時だ。ただ、不安はない。僕たちは、今もディフェンスに秀でたスペシャルなグループだからね」

後半から立て直せたから良かったものの、セルビア戦の前半は無駄なファウルの多さが目に付いた。アメリカは、3連勝中のフランスと14日に予選ラウンド最終戦を戦う。強豪との試合を前に課題が見付かったのは好材料だ。それでも短い準備期間の中でもう一度チーム全体の意識と集中力を高められなければ、いずれどこかで足をすくわれかねない。

セルビア代表の見事な連携の前に失点を重ね猛反撃を受けたアメリカ代表。個の力で辛くも勝利したが、チームとして機能しないと個人の力だけでは決勝リーグは勝ち抜けないのではないだろうか。