チーム合流が遅れた理由は「トレーニングしていたから」
ジェームズ・ハーデンはスパーズとのプレシーズンマッチに初出場した後でのメディア対応を行わなかったが、一夜明けた16日にオンラインでの会見に応じた。チームへの合流が遅れ、コンディションはまだこれから作る段階。それでも21分間の『試運転』で12得点4アシスト3リバウンド2スティールと、得点能力が鈍っていないことを示した。
「昨日は『バブル』以降で初めて公の場所でバスケができて本当に良かった。5対5でプレーする機会はあまりなかったからね。でも最初のプレーとしてはかなり良い感触だった」と、ハーデンは2020-21シーズン最初の実戦を振り返る。
もっとも、記者からの質問は試合でのパフォーマンスではなく、チームに無断で合流が遅れたこと、トレード要求の真意といったところに集中した。GMのダリル・モーリー、指揮官のマイク・ダントーニが昨シーズンを最後にロケッツを離れ、新体制となったチームでのプレーにハーデンの関心がないのは半ば公然の事実だ。それでも彼は「今はここにいることに集中している」と語る。
チームに合流せずにアトランタとラスベガスで遊んでいる様子がSNSで明らかになったが、その理由を問われると「トレーニングしていた。あそこにはパーソナルトレーナーがいるから」という旨の苦しい釈明をしている。
トレードについて、新GMのラファエル・ストーンとは何の話もしていないと言う。「選手もコーチングスタッフも、全員がシーズン開幕に向けた準備に集中している。それがすべてだよ」
ヘッドコーチのスティーブン・サイラスは「コート上のことに集中したい。バスケの話をしたいんだ」と、ハーデンのトレードについて連日コメントしなければならないことに辟易した様子だ。「彼の才能をコートで最大限に引き出すために何ができるかを考えている。他のことを掘り下げれば、重要なことから離れてしまう。私にとってはこのチームがどのようにプレーするかが大事なんだ」
ハーデンの言葉を額面通りに受け止めれば、開幕まで1週間を切ったが彼はGMとトレードについての話をしておらず、ロケッツでプレーする準備を進めていることになる。ハーデンはロケッツのエースであり続けるのか、それともサプライズの移籍があるのか。大きな注目が集まるが、他の選手たちは冷静だ。デマーカス・カズンズはこう語る。「彼が自分の生活とキャリアのために最善と感じる選択をするのであれば、それを尊重する。僕からジェームズに何か言うことはない。これは彼が決めることだ」