川崎ブレイブサンダースがチーム一丸の大奮闘、篠山竜青のクラッチスリーで富山との激戦に決着

川崎ブレイブサンダースがチーム一丸の大奮闘、篠山竜青のクラッチスリーで富山との激戦に決着

2020/12/13 08:00
篠山竜青

富山の勢いに圧倒されながらも『チームで我慢』を遂行

川崎ブレイブサンダースvs富山グラウジーズの第1戦。川崎は最大16点のビハインドを背負うもオーバータイムに持ち込み、篠山竜青の決勝3ポイントシュートで劇的な逆転勝利を収めた。

川崎はディフェンスのミスコミュニケーションやターンオーバーからの失点で、開始1分半で0-7のランを富山に許し、勢いに乗せてしまう。その後も全員がアグレッシブに動く富山のオフェンスを止められない。さらに大黒柱のニック・ファジーカスがジュリアン・マブンガのマークに苦しみ、得点に絡めない。

こうして川崎はペースをつかめないまま45-56とビハインドを背負って後半を迎えたが、ファジーカスに代わって入ったマット・ボンズと篠山が流れを変える。敏捷性の高いボンズは足を動かしてハードにディフェンスすることで、前半で15得点を挙げたマブンガを第3クォーターは0点に抑えた。

また篠山がリングへアタックすることでオフェンスが活性化。ペイントエリアではポンプフェイクから得点を挙げ、ディフェンスを引き寄せては味方にアシスト。ディフェンスでも篠山が前線からプレッシャーをかけることで、チーム全体のインテンシティを上げ、富山からターンオーバーを誘発した。川崎の勢いはなおも続き、第4クォーター早々に逆転に成功すると、81-72とリードを広げた。

それでも富山も黙っていない。ジョシュア・スミスが体格差を生かしてインサイドでシュートをねじ込むと、マブンガもスクリーンでボンズのマークを引きはがして果敢に攻める。さらにこの試合で3ポイントシュート5本をすべて成功させた前田悟のシュートも決まり、残り1分48秒で同点に追いついた。

この直後、マブンガのスピンムーブを止めようとしたボンズが5ファウルで退場となり、川崎は劣勢に立たされる。宇都直輝に連続得点を許し、91-93と2点ビハインドで迎えた残り9秒、絶不調のファジーカスがファウルを誘ってフリースローを獲得。ファジーカスはフリースローを2本とも沈め、この試合でようやくの初得点を記録するとともに延長戦に持ち込んだ。

ニック・ファジーカス

絶不調のファジーカスの初得点で延長へ

迎えたオーバータイム、ともにインテンシティが高いディフェンスを行うことで開始2分間はスコアが動かない。それでもマブンガと岡田侑大による連続3ポイントシュートで富山が均衡を破る。

しかし、この富山の勢いを篠山が止めた。3ポイントラインでパスを受けた篠山はドリブルで切り込むと、岡田からファウルを誘い退場に追いやった。このフリースローを2本とも沈めた篠山は、続くディフェンスでもマブンガが迷いながら出した緩いパスをスティールし、ファジーカスの得点へと繋げた。

残り30秒で再び2点を追う土壇場で、攻めあぐねた川崎はこの大事なポゼッションを篠山に託した。篠山は小刻みなドリブルで松脇圭志を揺さぶり、決して万全の体勢ではないが自分のタイミングで放った3ポイントシュートを決めた。これが決勝点となり、102-101の死闘をモノにした。

大黒柱のファジーカスがフリースローの4得点のみに終わったが、篠山、ボンズ、辻、藤井祐眞の4人が15得点以上を記録し、チーム一丸で補った。また、後半でディフェンスのギアを上げたことも勝因の一つだ。また、 川崎は27本中25本と高確率でフリースローを沈めたのに対し、富山は25本中11本成功と低調。接戦の場合、一本のフリースローが勝敗を分けることは多々あり、それを象徴した結果となった。

川崎ブレイブサンダース

「トーンダウンせずに最後まで前を向いて戦うことができました」

勝利した川崎の佐藤賢次ヘッドコーチは、「我慢すること、チームで戦うこと、やるべきことを45分間全員がやりきってくれたことが最後のシュートに繋がった」と語る。

ベンチからの出場ながら、ゲームハイの21得点5リバウンド8アシスト2スティールを記録し、勝利の立役者となった篠山は「勝率も並んでいて、東地区を勝ち抜いていくためには負けられない試合でしたが、出だしが少し重くなってしまいましたので、何とか盛り返さなきゃいけないという気持ちでやりました」と、試合を振り返った。

第4クォーターではベンチに下がったタイミングもあったが、ベンチでも集中力を切らさなかったことが好パフォーマンスに繋がった。「シュートタッチも良かったので、『次はいつだ!』という気持ちで見てはいましたが、接戦や苦しい展開の中でもディフェンスで粘るという、出ている5人がやれることをやるスタイルがちょっとずつ出てきた感じがしているので頼もしかったですし、アウェーでも川崎からたくさんのファミリーの方が来てくれて背中を押してくれたので、トーンダウンせずに最後まで前を向いて戦うことができました」

川崎は前節の横浜ビー・コルセアーズ戦と、2試合続けて1点差で接戦をモノにした。今日の第2戦では、大黒柱のファジーカスが調子を取り戻すことができるか注目だ。

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