ヤニス・アデトクンボ

「契約に関しては代理人を信頼して任せている」

今週末からプレシーズンゲームが始まるNBAは、12月22日に2020-21シーズンの開幕を迎える。

ここ2シーズン続けて東カンファレンス1位の戦績を残しながらNBAファイナル進出を逃しているバックスにとっては、開幕戦が行われる前日の21日の方が重要かもしれない。同日は、選手が所属チームと延長契約を結べる期限に設定されているからだ。

バックスが是が非でもシーズン開幕前に延長契約を結びたい選手は、エースのヤニス・アデトクンボに他ならない。現地9日の会見に出席したアデトクンボは、契約関連について質問されても「バスケットボールにだけ集中している」と同じ答えを繰り返した。

「契約に関しては、自分の代理人とバックスのオーナーに任せている。僕は代理人を信頼しているからね。確かに自分や家族にとって、それにミルウォーキーやバスケットボール界にとって大きな出来事なのだろうけれど、僕はコートでのことに集中している。コート外でのことは、代理人とチームオーナーの仕事だ」

仮にアデトクンボが21日までに延長契約に応じなかった場合、バックスが今シーズン中にアデトクンボをトレードする可能性も出てくる。彼が何よりも重視しているのは、優勝できる環境かどうかということ。会見でもアデトクンボは「自分より優勝したいと思っている選手はいないと思う」とコメント。「いろんなことを考えているよ。ミルウォーキーのこと、チームメートのこと、家族のこと。それに、僕にとって最高の決断が何なのかを考えている。それだけのことさ」

「もし今までの努力がなかったら、今の自分はいない。僕はミルウォーキーが大好きだし、球団のことも大好きだ。家族のことも愛している。それに勝つことも大好き。今まで試合に勝てていなかったら、自分がレベルアップできていなかったら、今のような状況にはいない。このメンタリティがなかったら、今の自分もいなかった。僕はレベルアップすることに集中している。それ以外のことは、時がたてば分かる」

「自分の契約に関しては僕よりメディアの方が先に知るんじゃないかな」と笑ったアデトクンボだが、代理人や球団との話し合いについては「個人的なこと」と無言を貫いた。バックスとのスーパーマックス契約に応じるのか、それとも2021年のオフにフリーエージェントになる道を選ぶのか、その答えはあと10日あまりで分かる。