フランス、セルビアを破り勢いに乗るオーストラリアは油断大敵
3大会連続の金メダル獲得を目指すアメリカ代表は、リオ五輪予選で中国(119-62)、ベネズエラ(113-69)に快勝し、幸先の良いスタートを切った。10日にはオーストラリアとの予選を戦うが、米国内での練習試合、そして直近2試合とはレベルが異なる相手だけに、油断は禁物だ。
オーストラリアは、アメリカのライバルになり得ると言われていたフランス(87-66)、セルビア(95-80)に勝利し勢いに乗っている。ベネズエラ戦でも露呈した通り、アメリカが試合序盤に苦しむ展開になれば、NBAでプレーするアンドリュー・ボーガット、マシュー・デラベドーバ、パティ・ミルズを中心とするチームに足元をすくわれることも十分に考えられる。
ベネズエラ戦後、ケビン・デュラントは、オーストラリア戦について聞かれ、「次はオーストラリア戦だ。彼らは僕たちに勝てると感じているだろうし、僕たちは彼らには負けないと感じている。つまり、クラッシュ(衝突)になるということさ」と語った。
対するオーストラリアのボーガットは、アメリカ戦を前に、「相手は世界最高のチーム。勝敗のこと以上に、アメリカと競い合えるという気持ちでやれればうれしい。試合前から恐れているようでは勝てないしね」とコメント。すでに戦う準備を整えている。
アメリカとオーストラリアは、直近2大会でともに準々決勝で対戦し、アメリカが勝利を収めている。2008年の北京大会では116-85、2012年のロンドン大会では119-86でオーストラリアを下したアメリカだが、ここまでの戦いぶりを見る限り、今回のオーストラリアは厄介な相手と言わざるを得ない。
指揮官マイク・シャシェフスキーは、特に警戒が必要な選手として、ここ2試合で合計23アシストを記録しているデラベドーバを挙げた。
「オーストラリアは気持ちが強く、一体感のあるチーム。そのチームのリーダーがデラベドーバで、ここ2試合で23アシスという素晴らしい成績を残し、ターンオーバーも1回しか記録していない。彼がチームのトーンを作り出している」
ようやく試練と呼べる相手との戦いで、チームUSAの本気が見られるかどうか。日本時間8月11日午前7時ティップオフの一戦に注目だ。