ジョン・ウォール

地元ファンは「出て行かないでくれ!」と反応

ウィザーズにトレードを要求したと報じられているジョン・ウォールが、メディアの取材に応じた。

球団が本拠地を置くワシントンDCのコミュニティで温かい食事を提供する感謝祭関連のチャリティイベントに参加したウォールは、噂に関してノーコメントを貫いたものの、「自分に言えるのは、今シーズン復帰するために努力を続けてきた、ということだけ」と心境を語った。

今回のトレード要求の噂は、トミー・シェパードGMによる不用意な発言がきっかけだ。ポッドキャスト番組『Lowe Post』に出演した際、シェパードはトレードの噂が絶えないブラッドリー・ビールについて「ウィザーズはビールのチーム」と宣言してしまい、2010年のドラフト全体1位指名選手であり、ウィザーズのフランチャイズプレーヤーと自負していたウォールが傷つき、トレードを要求したと言われている。

これまでもGMと良好な関係を築いていたウォールは「彼とは話をしている。話をしながら、上手くいく方法を探している。それがベストな方法であって、これはビジネスだ。それは僕たちがお互いに理解している」とコメント。時期が時期だけに、まるでトレードに関して話し合いを進めているような返答だったが、ウォールは質問が具体的な話に及ぶと「ノーコメント」と続けた。

メディア対応中、イベント参加者から「出て行かないでくれ!」と声をかけられたウォールは、NBA選手として10年もの間サポートしてもらっている地元に関して、こう答えている。

「この街に来た6月25日から、ファンのみんなは僕に愛情を注いでくれている。僕も、ファンのみんなに同じように愛情を注ぎたい。何が起こっても、それは変わらない。人生で起こり得ることで、自分たちにはどうにもできないこともある。でもコントロールできるものもある。僕の心はいつもDCとともにある、ということ」

ウォールのコメントをそのまま受け止めれば、退団が規定路線になっているとも解釈できる。大ケガからの完全復活を期して臨む2020-21シーズン開幕まで、あと1カ月を切った。