3ポイントシュートとファストブレイクで大阪が圧倒
大阪エヴェッサと島根スサノオマジックの第1戦。残り3分でここ一番の集中力を発揮した大阪が80-73で勝利した。
アウトサイドを中心に攻める大阪とインサイドを中心に攻める島根。攻め方は異なるが、ともにディフェンスのインテンシティが上がらずに簡単に得点を許してしまう。第1クォーターは16-16、第2クォーターも20-20とどちらも主導権を握ることなく、試合が淡々と進む。
後半に入り、最初にリズムをつかんだのは大阪だ。前半ではオフボールでの動きが少なかったが、後半になるとスクリーンをしっかりとかけることで人とボールが動き始める。伊藤達哉とディージェイ・ニュービルがボールプッシュし橋本拓哉が3ポイントシュートを決めるなど、大阪が得意とする形での得点が徐々に決まり始め、第3クォーター残り2分で54-46とこの試合最大のリードを奪う。しかし、大阪はオフェンスでリズムをつかんでも、ディフェンスが噛み合わず島根のインサイドからの得点を止めることができない。対する島根はリードされるも、慌てることなくチームでリード・トラビスのシュートチャンスを作り、3ポイントシュートも当たり点差を1まで縮める。
大阪は橋本を中心に、島根はトラビスを中心に得点を重ねることで拮抗した戦いが続き、最終クォーター残り3分になっても70-70と同点に。ここからようやく試合が動き出す。大阪はニュービルがデモン・ブルックスのドリブルをスティールして得点に繋げると、それに引っ張られるようにチーム全体のディフェンスのギアが上がる。エリエット・ドンリーも阿部諒にプレッシャーを与えることでインサイドへのパスを出させない。これまでは島根のインサイドに簡単に得点を許していたが、2人や3人で守ることでペイントエリアからの得点を封じることに成功した。
76-70と大阪がリードして迎えた残り1分半。ブルックスの3ポイントシュートをアイラ・ブラウンがブロックし速攻へ持ち込む。アイラはこのシュートを外すが、サポートに入ったニュービルがしっかりとシュートを沈めたところで勝負アリ。大阪は第4クォーターにターンオーバー0と、勝負どころで高い集中力を発揮できたことが、接戦を制する決め手となった。