ジェームズ・ハーデン

写真=Getty Images

5人のオールスターラインナップ完成にも動じず

デマーカス・カズンズの獲得に成功した王者ウォリアーズの3連覇を疑わない声が続出する中、昨シーズンどのチームよりも彼らを追い詰めたロケッツを率いるマイク・ダントーニは動じていない。ロケッツにはシーズンMVP受賞者のジェームズ・ハーデンがいるからだ。

ダントーニは『SiriusXM NBA Radio』に出演した際、カズンズについて「素晴らしい選手で、素晴らしい個の力を持った選手」と称賛。その一方で、実際に対戦することを想定し、「2通り考えられるね」と語り始めた。

「彼がチームにフィットするかどうか。我々にとっては、フィットしないでもらいたいよ。だけど、どちらにしたって彼はジェームズ・ハーデンを守らなければいけない。どうなるかは実際にやってみないと分からないが、ジェームズがいるからこそ、我々はポジティブに考えるようにしている」

カズンズが加わったウォリアーズはチームとしての凄味を増した。だがハーデンは、リーグでも抑えるのが非常に難しい選手の一人だ。特に、ピック&ロールから相手のビッグマンとのミスマッチを生んだ時は手がつけられない。カズンズであっても、スイッチからハーデンと1対1でマッチアップしても簡単には封じられない。忘れてはいけないのは、カズンズはアキレス腱断裂から復帰するということ。完全にコンディションが戻り、ハーデンのスピードに対応できるようになるには、相応の時間がかかる。

すでに敵はいないと思われているウォリアーズではあるものの、それは昨シーズン開幕前も一緒だった。そして実際にシーズンがスタートすると、ロケッツがウォリアーズを上回り、プレーオフでも王者を唯一追い詰めたチームになった。

トレバー・アリーザとルーク・バー・ア・ムーテという2人のフォワードが退団したロケッツは、今後もチームにフィットするフリーエージェント選手の獲得に向けて動くだろう。レイカーズはレブロン・ジェームズの獲得に成功したが、新シーズンからウォリアーズに対抗できるチームになるとは考えにくい。やはり、ウォリアーズの対抗馬になるのは、ダントーニのロケッツが一番手となる。