カール・アンソニー・タウンズ

一番辛かったのは祖母への連絡「ママを楽にしてあげよう」

今年の4月に新型コロナウイルスにより最愛の母親を亡くしたティンバーウルブズのカール・アンソニー・タウンズが、久々にインタビューに応じ心境を語った。「人生で一番辛かった1年」というタイトルのインタビュー動画で、タウンズは母の最期、死後に経験した悲しみなどについて語っている。

アメリカ国内では、今までに23万人以上が新型コロナウイルス感染後に死亡している。タウンズは、58歳の若さでこの世を去った母を偲び「母の代わりになれる人なんていない」と涙を流した。

コロナウイルス感染が分かる前、母の体調が次第に悪化する姿を目の当たりにしたタウンズは、姉と一緒に説得して病院に連れていったという。一時は病状に改善が見られたものの、突然の発作に襲われ、彼の母は帰らぬ人となった。

タウンズは父親から母の病状について連絡を受け、万一助かったとしても意味のない人生を送るようになるだけと医師から告げられたことを知った。タウンズはその旨を家族に伝えた。何よりも辛かったのは、祖母への連絡だったと振り返っている。

「一番辛かったのは、祖母に説明することだった。電話して、『もう母は助からない。僕は孫として、息子としてできる限りのことをやった。でも、もうママを楽にしてあげよう』と言ったよ。祖母は泣き叫んでいた」

NBAキャリア5年目を終えたタウンズの心には、ぽっかり穴が空いた。少しは気持ちの整理がついたからこそインタビューに応じたのだとしても、母を失った悲しみが簡単に消えることはない。