前半はディフェンスでリズムをつかみ拮抗した戦いに
開幕節を連勝して島根スサノオマジックがホームに名古屋ダイヤモンドドルフィンズを迎えた第2節。島根はハードなディフェンスで奮闘するも名古屋Dの速いバスケットを抑えられず、最終的にはファウルトラブルに見舞われ60-76で敗れた。
立ち上がりは島根がディフェンスからリズムに乗り主導権を握る。ジェフ・エアーズとジャスティン・バーレルに対しダブルチームを仕掛け、インサイドで自由を与えない。ヘルプも機能してスティールからの速攻などで開始3分半で7-0に。インサイドだけでなく全員が徹底したディナイを行うことで、名古屋Dに好きなようにオフェンスを組み立てさせない守備を遂行した。
しかし、名古屋Dはインサイドが機能しないと見るとオン・ザ・コート1にし、スモールラインナップに切り替える。笹山貴哉と小林遥太の2ガードにスピードあるドライブが持ち味の木下誠、3番と4番の両方をこなせる張本天傑を入れることでオフェンスの幅を広げ、ハンドラーが増えたことでボールも動くようになる。序盤とは違いインサイドに頼らず、ドライブやキックアウトから得点に繋げることでリズムをつかむと名古屋Dが逆転して第1クォーターを終える。
33-37で島根が追いかける形で迎えた後半。前半は拮抗した戦いが続いたが、後半になると名古屋Dが主導権を握る。齋藤拓実がボールプッシュし名古屋Dが得意な速いバスケットを展開する。ハーフコートオフェンスでもズレができるまでパスを回し、最後は狩野祐介や安藤周人がフリーで3ポイントシュートを放つなど理想的な攻めで得点に繋げていく。さらにプレッシャーをかけてくる島根から上手くファウルを誘うことで、精神的にも追い詰めて行った。
対する島根は、前半では上手く機能していたディフェンスのローテーションにズレが生じ始める。そして名古屋Dのスピードに対応できずに手を出してしまい、点差を縮めようとする焦りからターンオーバーも増え悪循環に。第3クォーターの残り30秒で北川弘が5ファウルで退場、さらに山下泰弘と白濱僚祐も個人ファウル4つになるなど、ファウルトラブルで苦しむことになった。
最終クォーターもドライブやアウトサイドシュートを積極的に狙うが、ディフェンスでのファウルを抑えられずにリズムをつかむことができず、60-76で今シーズン初黒星を喫した。島根はこの試合で北川と山下がファウルアウトに。チーム全体でも27ファウルを犯し、フリースローだけで名古屋Dに25得点を許した。
それでも名古屋Dから15ターンオーバーを誘発し、そこから20得点を奪うなどディフェンス力の高さは証明できた。あとはコミュニケーションをしっかりと取り、チームディフェンスをいかに長い時間帯で遂行できるかが大事になる。