テイタム以来となるプレーオフでの300得点を達成
ヒートは現在、NBA優勝を懸けてレイカーズと対戦している。チームは主力にケガが相次ぎ、1勝3敗と負けが先行しているが、その中で新人のタイラー・ヒーローがポストシーズンで数々の記録を打ち立てている。
彼はポストシーズンで19試合に出場し、平均プレータイム34.0分で16.6得点、5.4リバウンド、3.7アシストを記録している。レイカーズとのNBAファイナル第4戦でヒーローは21得点を記録。これでポストシーズンの通算得点が316得点となり、ポストシーズンで300得点以上を挙げたNBA史上6人目のルーキーとなった。これは2018年のジェイソン・テイタム(351得点)以来の達成となる。それだけでなく、彼はこの試合で3本の3ポイントシュートを決め、ポストシーズンで45本の3ポイントシュートを記録した初めてのルーキーにもなった。
彼が打ち立てた記録はこれだけではない。チームメートのゴラン・ドラギッチがケガで欠場したため、彼はファイナル第2戦で先発に抜擢された。この先発出場により、NBAファイナルの最年少での先発出場記録( マジック・ジョンソンの20歳264日)をヒーロー(20歳256日)が40年ぶりに更新した。
また、これまでヒートのルーキーによるポストシーズンでの1試合最多得点はドウェイン・ウェイドの27得点だったが、セルティックスとのカンファレンスファイナル第4戦で、ヒーローはこれを大きく塗り替える37得点を記録している。
このように数々の記録を更新しているヒーローだが「記録は破られるものだと思う。僕はまだキャリアをスタートしたばかり。記録を更新しても、結局のところ小さな足がかりにすぎないよ」と冷静にコメントした。
チームメートのジェイ・クラウダーは、ヒーローの活躍について「驚くことではない」と語った。「彼は準備の仕方や勉強の方法を理解している。だから報われるんだよ。このリーグの若い選手にとって、それこそが鍵になると思う。やるべきことを理解して、効率的に練習すれば良いことが起きる。だから、ヒーローがプレーオフでのルーキーランキングを更新しているのを見ても、僕は驚かないよ。彼は試合以外のところでハードに練習しているからね」