いきなりの古巣対決に連勝、富山グラウジーズの浜口炎ヘッドコーチ「チャンピオンシップを目指したい」

いきなりの古巣対決に連勝、富山グラウジーズの浜口炎ヘッドコーチ「チャンピオンシップを目指したい」

2020/10/08
浜口炎

「アスリートが多く、ボールをプッシュして走る能力がある」

ハンナリーズアリーナの会見場には、京都の人気マスコット『はんニャリン』のぬいぐるみが置かれる。試合を終えて浜口炎ヘッドコーチが座り、落ち着いた口調で試合を短く振り返る。もう何年もお馴染みの光景だが、今回の浜口は『京都の対戦相手の指揮官』として会見に応じていた。

会場に到着して、いつもの自然な流れで京都側のロッカールームに入りそうになったと浜口は明かす。先にジュリアン・マブンガが間違えて京都のロッカールームに荷物を置きに行ったのを見て、自身は間違えずに済んだそうだ。

長年に渡り指揮を執ったチーム、選手もスタッフも残っているし、ブースターにも馴染みの顔は多いだろう。しかも昨シーズンは途中で打ち切りとなり、退団の挨拶はできなかった。試合前には馴染みのスタッフや選手と言葉をかわす姿があり、寺嶋良は「右ドライブはしっかり警戒してるよ、と声を掛けてもらいました」と話す。実際、第1戦では寺嶋の右ドライブを徹底してケア。それでもオフの間ずっと左のドライブも練習していたという寺嶋は、その対策をこじ開けて20得点を奪った。初戦を終えて浜口は「寺嶋くんのところは明日しっかり抑えたい」と語ったのだが、それでも寺嶋は第2戦も17得点を挙げて浜口に『恩返し』をした。

感慨はあったに違いないが、大事な開幕節で富山グラウジーズとしてどう勝つかに浜口は集中していた。それは同じタイミングで京都から富山に移籍したマブンガも同じ。「ジュリアンが勝ちたい気持ちが強く、その気持ちがゲームに表れた部分が非常に大きい。昨日今日のスコアの何割かは、もうチームバスケットとかコールを超えたものです」と、浜口もそのプレーを絶賛する。

マブンガの得点が目立ちはしたが、チームとして彼のオフェンス能力を最大限に引き出すプレーができていたのも見逃せない。指揮官交代で新しいスタイルを導入し、マブンガはチームに合流して1週間ほどで実戦、他の外国籍選手はまだ合流できておらず、難しい面は多々あった。だが、それらを言い訳にせずに富山は勝負どころでチームバスケットが噛み合った。

「富山の選手たちはアスリートが多く、ボールをプッシュして走る能力があるので、昨日今日はその良さが非常に出ました。またシュートに自信があるプレーヤーが多いので、とにかくボールを運んでワイドオープンだったら積極的に打つ、彼らがもともと持っていたものを継続しながら、もちろんジョシュ(ジョシュア・スミス)が来たらインサイドに入れる時間が多くなると思いますし、もう一人の(リチャード)ソロモンはピック&ロールのプレーヤーで、グラウジーズがボールハンドリング上手な選手がたくさんいるので、ピック&ロールが今までより少し多くなると思います」

マブンガは開幕戦から見事にフィットし、結果を出した。続いてチームにフィットすべきは松脇圭志や岡田侑大といった若手だ。彼らの成長は、そのままチームのレベルアップに繋がる。浜口ヘッドコーチは言う。「松脇は昨シーズンはプレータイムがなかなかなかったようですが、僕が好きなのはフィジカルが強くてディフェンス力があること。今週はKJ(松井啓十郎)にディフェンスさせて長めにプレーさせました。彼が付いている時間はKJがほとんど良いシュートを打てなかったと思います。侑大は独特のリズムがあるオフェンシブなプレーヤーなので、チームに自分の色をどう出していくかはまだ試行錯誤の段階ですが、彼はピック&ロールが上手なプレーヤーなので、外国籍のビッグマンが入ればもっと生きていく。ディフェンスを頑張ってやるようになってきたので、これからどんどん良くなっていくと思います」

開幕からの連勝は当然ながらチームに勢いが付くし、自信も持てる。「非常に良いタレントがいますので、チャンピオンシップを目指したい」と浜口ヘッドコーチは言う。最高のスタートを切った富山は、次節がホーム開幕戦。こちらも新体制のレバンガ北海道を富山市総合体育館に迎える。

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