我慢を強いられる三遠ネオフェニックス、チームを冷静に見つめる山本柊輔「決して下を向くわけではなく」

我慢を強いられる三遠ネオフェニックス、チームを冷静に見つめる山本柊輔「決して下を向くわけではなく」

2020/10/06
山本柊輔

千葉に大敗も「自分たちのバスケットをすることが大事」

三遠ネオフェニックスは開幕節でホームの浜松アリーナに千葉ジェッツを迎えた。初戦は65-83、第2戦は54-103の連敗。外国籍選手が合流できていない不利がある中、千葉の充実ぶりばかりが目立った2試合で、特に2試合目は三遠にとってほとんど良いところのない完敗に終わった。

これから指揮官のブラニスラフ・ヴィチェンティッチと外国籍選手、アジア特別枠の選手が合流するため、チームは上積み要素を残している。まだシーズンは始まったばかりで、開幕から手痛い完敗を2つ喫しても自信を失ってはならない。昨シーズンに5勝36敗と全くと言っていいほど勝てなかったチームだけに、下を向かないことが今は必要であり、完敗の中でも課題と収穫を整理して、チームの成長に繋げることが求められる。

選手兼スキルデベロップメントコーチとして今シーズンから三遠に加わった山本柊輔は、3番手のポイントガードで出場時間短いが、それでも自分の役割としてチームを冷静に見て、現状を認識できていた。「出だしから相手のペースに圧倒されて、自分たちのバスケットができない時間帯が長く続いてしまった」と試合を総括しながらも、その先のことまでしっかりと見えている。

「点差が離れた時に(意識が)スコアに持っていかれてしまうのではなく、自分たちのバスケットをすることが大事です。できた時間帯もあって、その時間帯は割とスコア的にはシーソーゲームみたいな形で行けたんですけど、それ以外の切れてしまった時間帯の時はもうダラダラとリードを許す感じでした。そこで常にコーチが求めるバスケットをして競い合っていくことが必要です」

ヘッドコーチのヴィチェンティッチは日本に到着し、今は自主隔離中。日々のトレーニングはリモートでチェックしており、今回の千葉戦もハーフタイムに指揮官代行を務める河内修斗に修正の指示を出していた。『コーチが求めるバスケット』のスタイルは理解できている。それを実行するためのポイントは、山本に言わせれば2つある。

「一つはボールマンのプレッシャーゲーム。現時点でウチが外国籍選手が来ていないので、ミスマッチが起こってしまう。そこに対してトラップをやっていて、そこからワンパスで3ポイントシュートを打たれるシーンが良くなかったです。特に田口(成浩)選手であったり富樫(勇樹)選手に簡単に打たれてしまった場面でリードを作られました。そこでローテーションして、その後のパスが2人目、3人目まで行って決められてしまう分にはチームとしてやりたいことをやっているので大丈夫。それが今日は1本目で打たれて決められました。そのディフェンスの『足』のところです」

「もう一つは展開を速くしてゴールにアタックする回数を増やす必要があります。今日に関しては少し重たい展開になってしまい、そこで外から3ポイントシュートを打つのは簡単なんですけど、もっとドライブでえぐって、そこからキックアウトのシュートを打つことがチームとしてできたら、もっと良い時間帯を作れると思います」

三遠は基本的に昨シーズンのロスターを継続させており、数少ない新加入の選手の一人が山本となる。チームメートたちに下を向かせないための雰囲気作りも、彼には求められる。

「僕は一つの練習から100%で常にやれる選手だと思って、常に激しく競争することは練習中からやっていきたいです。もう一つはポジティブな声掛け。今はチーム全体としてあまり良い試合ができなかったですけど、決して下を向くわけではなくて、全員が明日からの練習でまた三河戦に向けて作っていこうと話しています。正直、外国籍選手たちが来るまでは厳しい戦いが続くかもしれないですけど、自分たちがやれることに集中することで、絶対にシーズンを通して成長していけると思っています」

山本の「見失わずにやっていきたい」という言葉をチーム全体が共通認識として持つべきだ。やむを得ない事情で序盤戦は苦戦が続くことになりそうだが、我慢して少しずつ積み上げていくことが、今の三遠には求められる。

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