堅守速攻、3ポイントシュート攻勢で圧勝
レイカーズvsヒートのNBAファイナル第1戦。アンソニー・デイビスが34得点を挙げ、レブロン・ジェームズがトリプル・ダブル級の活躍を見せたレイカーズが攻守で圧倒し、116-98で勝利した。
最初に流れをつかんだのはヒートだった。ゴラン・ドラギッチがピック&ロールからズレを作り、ジェイ・クラウダーが3ポイントシュートを射抜き、ジミー・バトラーがレブロンとの1on1から得点を重ねる。ディフェンスでは、レブロンへダブルチームを仕掛けながら素早いローテーションでズレを帳消しにし、ターンオーバーを得点に繋げて23-10とリードした。
だが、レイカーズはレブロンを下げて、ラジョン・ロンドを投入し反撃を開始。老獪なゲームメークでパスの回りが良くなり、ケンテイビアス・コルドウェル・ポープが連続で3ポイントシュートを沈める。バム・アデバヨから2個目のファウルを誘発しベンチに追いやると、デイビスの高さを強調して追いつき、アレックス・カルーソの3ポイントシュートで締めて31-28と逆転した。
第1クォーターと同様に、レイカーズはセカンドユニットの活躍でリードを広げていく。デイビスやレブロンへダブルチームを仕掛けるヒートに対し、シンプルなパスアウトからマーキーフ・モリスやカイル・クーズマが3ポイントシュートを沈める。前半だけで17本中11本(64.7%)と高確率で3ポイントシュートが決まったため、ヒートはダブルチームに行けなくなり、レブロンが個で打開した。さらに高さで勝るデイビスがインサイドを制圧。攻守ともにバム・アデバヨを上回り、65-48と大量リードして前半を終えた。
レブロンがディープ3ポイントシュートを沈め、グリーンも3ポイントシュートで続くなど、後半に入ってもレイカーズの勢いが止まらない。ドワイト・ハワードをセンターに置き、確実にディフェンスリバウンドを確保して、デイビスやレブロンがフィニッシャーとなる速い展開に持ち込んだ。
反撃したいヒートだったが、頼りになるドラギッチが左足首を痛め、後半から出場できない事態に。過去のシリーズでインサイドで優位性をもたらしていたアデバヨがデイビスの前にインパクトを残せず、さらに左手を痛めてベンチに下がるなど、ヒートは失速。残り6分50秒、デイビスがミドルシュートを沈めて85-55。第3クォーターで勝負を決めた。
デイビスがゲームハイの34得点に加え、5アシスト3ブロックと試合を支配。さらにレブロンは25得点13リバウンド9アシストとトリプル・ダブル級の活躍を見せた。ヒートの約2倍となる27本のフリースローを獲得し、そのうち25本を成功させるなど、完璧な内容で貴重な1勝目を手にした。