「彼は『備えあれば憂いなし』を体現している選手」
西カンファレンスファイナルでナゲッツを下したレイカーズは、10年ぶりのNBAファイナル進出を決めた。
レブロン・ジェームズとアンソニー・デイビスが中心のレイカーズだが、プレーオフを通してラジョン・ロンド、ドワイト・ハワードらセカンドユニットの活躍も光るシリーズが続いている。その中でも、献身的なディフェンスだけでなく、スタッツに表れないプレーでチームの勝利に貢献しているアレックス・カルーソの働きは非常に大きいと言える。そんなカルーソの実力と努力を誰よりも認めているのが、リーダーのレブロンだ。
レブロンは、ファイナル進出を決めたナゲッツとの第5戦後、今シーズン一気に評価を高めたカルーソの成長について聞かれると「アレックス・カルーソこそ、『備えあれば憂いなし』を体現している選手だと思う」と絶賛した。
「彼は、今のようなシリーズのために長期間準備して来た。彼に必要なのはチャンスだけだったんだ」
カルーソは2016年のNBAドラフトにエントリーするも指名されず、Gリーグからキャリアをスタートさせた苦労人だ。2017年にレイカーズと2ウェイ契約を結び、2019年に実力を認められて本契約を勝ち取った。
レブロンは「昨シーズンはルーク(ウォルトン/前ヘッドコーチ)が彼にチャンスを与えた。今はコーチ・ボーゲルがより大きな舞台で彼にチャンスを与えている。それを完璧に生かしているのが彼自身なんだ。出場するたびに成長しているよ」と続けた。
「彼は今も学んでいる最中。どの試合も彼にとっては学ぶ機会だし、経験。まだNBAでプレーして間もないからね。キャリア序盤はGリーグでプレーしてきた選手だけれど、初めて彼のプレーを練習で見たとき、身体能力の高さは明らかだった。その時から今のようにディフェンスしていたし、知性が感じられた」
「僕は彼のような選手に惹かれる。みんなはどれだけ高く跳べるか、速く走れるか、そういうフィジカルな部分に目を向けるけれど、次のレベルに向かうには精神面の強さが問われる。それをACから感じられるし、彼は今も学んでいる。本当に頼りになるよ」