格上オーストラリアとの一戦に気負いのない田中大貴「やってきたことを出せるか」

2018/06/29
日本代表
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文=丸山素行 写真=野口岳彦

ファジーカスとの連携に問題なし「やりやすい」

ワールドカップ1次予選に挑む日本代表は今日、オーストラリアと対戦する。0勝4敗と予選突破に向けて後がない日本だが、ニック・ファジーカスと八村塁という戦力が加わり、結果とともに新しい日本のスタイルを示すことが求められる。

先日行われた韓国との強化試合は1勝1敗の痛み分けに終わった。ケガのためこの2試合を欠場した田中大貴は、「対人形式でガンガンやってきているので問題はないです。良い練習ができているので、本番でどれだけ自分たちがやってきたことを出せるか」と試合への思いを語った。

他のメンバーと違い、ファジーカスや八村と実戦でプレーしていない分、少なからず不安はあるように思える。それでも田中は「やりやすい」と意に介していない。

「短い時間でしたけど、その時間でできることはしっかりやってきたので。ニックとはBリーグで何度も対戦していますし、同じチームじゃないですけど彼の良いところ、彼がこういうプレーをするというのは頭に入っているつもりです。自分が彼とのピック&ロールで上手くいくようにやらしてあげたいなって思ってます。練習でも非常にやりやすいなという印象です」

オーストラリアとの対戦で痛感したフィジカルの必要性

オーストラリアは日本と同様に、現役NBAプレーヤーであるマシュー・デラベトバ、ソン・メイカーの2人の新戦力を加えた。フリオ・ラマスヘッドコーチはそんなオーストラリアの実力を認めた上で、『個』ではなく『集』での戦いで勝機を見いだすとコメントした。

「世界トップクラスのフィジカルパワーとサイズがあり、前回対戦したオーストラリアは十分強敵であり、そこにさらにNBA選手が加わったのでもっと良いチームになっている。だがそこに集中するのではなく彼らのチームスタイルを防ごうと思っている」

韓国戦では相手の激しいプレッシャーを受け、バックコート陣がボールを失うシーンが多々見られた。にも関わらず今回のメンバー選考において、純粋なポイントガードは富樫勇樹と篠山竜青の2人しかいない。ラマスコーチは3つ目の選択肢として比江島慎のガード起用を示唆したが、それが可能になるのも田中を始めとするペリメーター陣への信頼があるからだ。

田中はBリーグトップクラスの2ウェイプレーヤーであり、そのフィジカルかつ軽やかなフットワークは比江島をして「リーグで一番ディフェンスがうまい」と言わしめる。だがそんな田中でさえ、オーストラリアのフィジカルの強さは次元が違うと話す。

「前回対戦した時もそうでしたけど、オーストラリアのAチームは、やっぱり一つ上のレベルだなと実感しました。より上のレベルにいけばいくほどフィジカルがすごく大事になってくるんだなって、オーストラリアと試合をしてすごく感じるところがありました」

レベルの高い相手との対戦に「成長につなげたい」

もちろんオーストラリアは格上であり、一筋縄ではいかないだろう。特に今回は、2人のNBA選手が加わったことで、日本の選手たちがどこまで戦えるかは大きな見どころとなる。また、そうした強敵と戦う経験はしばしば個人のポテンシャルを引き出すものだ。

「間違いなく一番高いレベルのリーグでやっているので、アップだったりどういう振る舞いをしているかだったりも結構見たりします。試合をして自分にもプラスになるものがあれば、そこから自分の成長にもつなげていきたい」と、田中も2人のNBA選手との戦いを楽しみにしている。

結果が求められるのは当然だが、そこですべてが終わるわけではない。強敵との戦いで新たな気づきや力を得ることもこれからは必要となる。チームとして大金星を期待することはもちろん、田中にはそんな自分の限界を突破する良い機会となることに期待したい。