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ウォールの「ビッグマンが必要」の発言で戦力外に?

ジョン・ウォールとブラッドリー・ビールというダイナミックなバックコート・デュオを中心に、東カンファレンス上位が定位置になっているウィザーズ。昨シーズンは負傷者の影響もあって東の8位に滑り込むのが精一杯だったが、主力にケガがなければトップ4を狙えるチームだ。

NBAはシーズンオフの選手の入れ替えが激しく、各チーム毎年ロスターに手を加えるのが通例。今年の夏、ウィザーズは新たなセンターを迎える可能性があると噂されている。というのも、エースであるウォールが、プレーオフのファーストラウンドでラプターズに敗れた後、「身体能力の高いビッグマンの獲得が必要」と発言したからだ。

これまでチームのインサイドを支えてきたベテランセンターのマーチン・ゴータットは、先週のドラフト前の段階で、自身がトレードされる可能性が高いと考えていた。ゴータットの母国ポーランドのメディアによれば、「99%の確率で西カンファレンスのチームにトレードされる」と、本人が語ったという。

結果的にドラフト前のトレードは成立しなかった。それでも、来シーズンで現在の契約を満了するゴータットがトレード要員として検討されているのは間違いない。

34歳のゴータットはキャリア晩年を迎えており、NBAでの11年間でマジック、サンズ、ウィザーズに所属。これまでにチームメートが解雇され、トレードされてきたところを見てきた経験を踏まえ、ウォールとビールが全盛期のうちに結果を残すため、球団が自分の放出を決断したと考えているのだろう。

ウィザーズは34歳のゴータットと交換で、若く動けるビッグマンを獲得できるかどうか。そしてゴータットのキャリアはこのまま下降線をたどるのか、あるいは新天地でもうひと踏ん張りするのか、はたまたウィザーズに残ってウォールの不用意な発言を撤回させるようなパフォーマンスを見せることもあるかもしれない。いずれにしても、ウィザーズの次の一手を見守りたい。