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「自分の長所は攻守両面での万能性」と自己アピール

NBAドラフトまで、あと約1週間に迫った。各チームは指名候補をワークアウトに招待してパフォーマンスを確認し、選手個々の能力、伸びしろ、チームとの相性を判断しようとしている。6月13日、ペイサーズは日本人史上2人目のNBA選手を目指す渡邊雄太を招待した。

渡邊がNBAチームのワークアウトに参加したのは今回で5回目。これまでにネッツ、ウィザーズ、ホークス、サンダーの関係者の前で実力を披露してきた。

ペイサーズのワークアウト後、チーム公式サイトのインタビューを受けた渡邊は「楽しくやれましたし、良い練習でした。素晴らしいグループの中で競い合えましたし、自分の力を見せられたと思います」とコメント。自分の長所については「攻守両面での万能性です。シュート、パスもできますし、1番から4番まで守れるのが自分の長所です」と話した。

渡邊は、今春に卒業したジョージ・ワシントン大学最終年のシーズン中、同大が所属するアトランティック10カンファレンスの最優秀守備選手賞に選出されている。「守備選手賞のタイトルがNBAへのチケットになると思う?」と聞かれると、「そうですね。守備での万能性をNBAチームにもたらすことができると思っています」と答えた。

本人は、NBAでプレーするための課題にフィジカルの強さを挙げ、インタビューでは身体強化に時間を割いているとも主張。アメリカ国内でも田臥勇太に続く日本人NBA選手が誕生する可能性が話題になっており、そのことについて聞かれると、渡邊はこう答えている。

「これまでにNBAでプレーした選手は、田臥さんしかいませんでした。それももう10年以上も前のことです。自分は、NBA選手になるために必要なことをやるだけです」

ドラフトが近づくにつれ、日本での渡邊に対する注目や関心度も高くなっている。そのことについて本人は「多くの人が自分のことを気にしてくれるのは良い経験です。できれば皆さんを幸せな気持ちにしたいと思っています」と語った。

『若手の見本市』と呼ばれるアメリカ国外出身の有望選手が集められて行われるNBAグローバルキャンプにも参加した渡邊は、持ち味のディフェンスでアピールに成功した。NBAドラフトが狭き門であることに変わりはないが、自分にやれることを日々こなしつつ、渡邊は運命の6月21日を迎える。