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『王者』の強さに屈するか、最後まで抵抗を続けるか

百戦錬磨のレブロン・ジェームズをもってしても、ステフィン・カリー、ケビン・デュラント、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーンを中心に構成される『スーパーチーム』の力は脅威でしかない。

NBAファイナルはここまでウォリアーズが3連勝でスウィープでの優勝に王手をかけている。6月8日にはキャバリアーズの本拠地クイックン・ローンズ・アリーナで第4戦が行われるが、その前日会見でレブロンは、2015年からファイナルで対戦し続けているライバルチームについて「タレントレベルという観点で見れば、ゴールデンステイトのトップ5とウチのトップ5とを比べたら、彼らの方がたくましいと言える」とコメント。

そして「本当のことを言おう」と、こう続けた。「デュランを含め、彼らのチームにはシーズンMVP受賞者が2人いる。そこに、他チームならエースになれるクレイがいる。彼は単一クォーターで40得点近く(2015年1月に単一クォーターで37得点のNB記録)取った選手だ。そして間違いなくリーグベストディフェンダーの一人に数えられるドレイモンドもいる。そういうメンバーを抱えているチームなんだ」

さらにレブロンは、ウォリアーズのセカンドユニットについても言及。「ベンチにはファイナルMVP(アンドレ・イグダーラ)、優秀な(ショーン)リビングストン、オールスターのデイビッド・ウェストも控えている。彼らは豊富なタレントを擁したチームだ」

レブロンは第4戦前日会見で「第3戦までのうち、2試合には勝つチャンスがあった」とも語った。もし第1戦の終盤にJR・スミスがリードしていたと勘違いし、大事なポゼッションをドリブルで後退して時間を消費する『世紀の凡ミス』を犯さず、レブロンにボールを託していたら……。レブロンは自らのアタックで決勝点を奪い、キャブズが第1戦を制すことでシリーズの流れはまた別のものになっていたかもしれない。

本人が意図しているのかどうか、その言葉からはすでに終戦を覚悟している気持ちが伝わってくる。キャリアの大半を通じて勝ち続けてきた『現役最強プレーヤー』が無力さを感じてしまうほど、今のウォリアーズは強い。

日本時間の今日がいよいよ第4戦。このままウォリアーズの理不尽なまでの強さに屈してしまうのか、それとも試合になればスイッチが入り、キャブズを勝利に導くべく邁進するのか。追い詰められてもなお、レブロン・ジェームズが注目すべき選手であることに変わりはない。