セルティックス

ゲームハイのブラウン「与えられた役割を全うするだけ」

プレーオフ、東カンファレンスセミファイナル、セルティックスvsラプターズの第5戦は隙のないディフェンスを披露し、前半で27点差をつけたセルティックスが勝利した。

1対1で守り切り、さらにヘルプの寄せの速さも目立つセルティックスの強固なディフェンスが序盤から光った。トランジションから速攻を受けてもセーフティが対応し、オフェンスファウルを誘発するなど、数的不利な状況でも失点を許さなかった。特に目立ったのがダニエル・タイスだった。リムプロテクターとしてブロックショットを連発。さらにカイル・ラウリーとのスピードのミスマッチを突かれても、打たせず抜かせずの絶妙な間合いで食らいつき、エアボールを誘発するなど、タフショットを打たせた。

セルティックスも決してシュート精度が高かったわけではないが、第1クォーターだけで6個のターンオーバーを誘発しそこから7得点を挙げるなど、イージーシュートの数で上回り25-11と2桁を超えるリードを奪った。

反撃したいラプターズだったが、セルティックスの固いディフェンスを崩せずにじわじわとビハインドが広がっていく。開始2分で個人3つ目のファウルを犯したフレッド・バンブリートは速攻の場面でマーカス・スマートにボールを奪われるなど積極性に欠けた。エースのパスカル・シアカムはドライブを仕掛けてもダブルチームで狙われ、自由にプレーさせてもらえない。ラウリーはペイントに侵入するもシュートを打ち切れず、キックアウトのパスをスティールされた。

ディフェンスからリズムを掴んだセルティックスはジェイソン・テイタムがタフショットを決め、タイスのブロックショットからスマートが3ポイントシュートを沈めるなど16-2と走る。ケンバ・ウォーカーのフローターで第2クォーターを締め、62-35と大量リードを奪った。

その後も隙を見せなかったセルティックスは常に20点以上のリードを保つ。終盤にはベンチ入りしたメンバー全員を出場させるなど余裕の展開となり、111-89で逃げ切った。

セルティックスは先発の5人全員が2桁得点を記録した。チームハイの27得点を挙げたブラウンは「勝ったけどまだ十分ではない。今後もハードにプレーし続けて次に準備したい。ヘッドコーチのゲームプランをしっかり遂行できていることが結果に繋がっているから、与えられた役割を全うするだけ」と語り、「まだ仕事は終わっていない」と締めた。

セルティックスは2連勝でこのシリーズをスタートした。第3戦もほぼ勝利を手中に収めていたが、OG・アヌノビーの劇的なブザービーターを浴びて接戦を落とし、第4戦も3ポイントシュートが決まらずに敗れた。それでも今日の快勝で対戦成績を3勝2敗とし、カンファレンスファイナル進出へ王手をかけた。