終盤に一気に流れを引き寄せたレブロン
プレーオフセミファイナル、レイカーズvsロケッツの第2戦はレブロン・ジェームズとアンソニー・デイビスの2人で62得点を挙げたレイカーズが117-109で勝利し、対戦成績を1勝1敗のタイに戻した。
流れが行き来する展開となったが、まず最初に主導権を握ったのはレイカーズだった。積極的にダブルチームを仕掛けることでジェームズ・ハーデンのリズムを崩す。数的不利が生まれドライブでペイントエリアに侵入を許しても、ゴール下をしっかり守り、さらに素早いローテーションで固いディフェンスを見せた。
ラッセル・ウェストブルックの強引なドライブに対してもボールに手を出してターンオーバーを誘発。トランジションが機能し、速攻でイージーシュートを連発した。デイビスが個で得点を量産しリードを奪うと、途中出場のマーキーフ・モリスが4分間で4本の3ポイントシュートを沈め、ラジョン・ロンドの3ポイントシュートで締め36-20と大量リードを奪った。
だが、後半に入るとロケッツの反撃が始まる。ダブルチームに手を焼いていたハーデンがパサーに徹することで、ノーマークを作り出す。第2クォーターに試合を繋いでいたエリック・ゴードンが2本連続で3ポイントシュートを沈め、PJ・タッカーも続き、一気に点差を1桁に戻す。止まらないロケッツはシュートタッチに苦しんでいたハーデンが得意のステップバックでの3ポイントシュートを沈める。一時21点のビハインドを背負ったロケッツだったが、3ポイントシュート攻勢で畳みかけ、ロバート・コビントンの3ポイントシュートで逆転した。
2点ビハインドで最終クォーターを迎えたレイカーズだったが、ここでレブロンがギアを上げて流れを引き寄せる。ゴール正面からドライブしダンクを叩き込んで同点に戻すと、速攻からアレックス・カルーソとのアリウープを成功させた。さらにウェストブルックのレイアップをブロックしカルーソの速攻をアシスト、スティールからボールをプッシュするなど、攻守でレブロンが違いを生んだ。
オフェンスが停滞した時間帯ではデイビスがタフショットをねじ込み、オフェンスリバウンドからセカンドチャンスポイントを挙げてリードを保つ。そして、6点リードで迎えた残り32秒、時計を進めつつレブロンがフェイダウェイを沈めて勝負を決めた。
レイカーズはデイビスがゲームハイの34得点を挙げ、レブロンが28得点11リバウンド9アシストと両エースが力を見せた。さらにモリスが16得点、カイル・クーズマが13得点、ロンドが10得点とベンチメンバーの活躍も目立った。特にロンドは嫌らしいポジショニングでロケッツのドライブを防ぎ、9アシスト5スティールを記録。大事な場面での活躍も目立ち、出場中の得失点差を表す数字は+28と驚異的な数字をマークした。
一方、ロケッツのウェストブルックはフィールドゴール15本中4本の成功に留まり、7ターンオーバーと絶不調だった。シュートが入らず、リバウンドで奮闘するも、第3クォーター終盤には5ファウルとなりマッチアップで狙われた。「走り回っているだけだった。映像を見て効果的な方法を考えないといけない」と語り、不甲斐ないパフォーマンスを振り返った。