相棒ハーデンとのコンビの可能性を確信した1年
NBAファイナル2018進出を懸けて戦ったウォリアーズとの西カンファレンス・ファイナル第7戦のコートに、クリス・ポールの姿はなかった。
シリーズ第5戦で痛めたハムストリングのケガの影響で、ポールは第6戦から2試合続けて欠場。チームにとって最も大事な2試合でプレーできず、目の前でチームがウォリアーズに敗れる姿を見ることしかできなかった。
昨年6月にクリッパーズからロケッツにトレードされたポールは、オフに現在の契約を満了しフリーエージェントになる。その去就に注目が集まるが、ロケッツとの再契約が濃厚という見方が強い。
最終的にウォリアーズの牙城を崩せなかったとはいえ、今シーズンのベストチームはロケッツだった。シーズン開幕前にはジェームズ・ハーデンとのデュオが機能するか懐疑的な目を向けられたものの、ロケッツは65勝17敗でリーグ首位通過。もしハーデンとの連携が機能しなければ移籍という道もあり得たが、これだけの結果を残し、この4年間で初めてウォリアーズを追い詰めたチームになった以上、ポールがハーデンとの連携をまだ進化させられると考える方が自然だ。当然ロケッツも、リーグNo.1ポイントガードを手放す考えはない。
『TNZ』 Sportsによれば、ポールは南カリフォルニアに所有していた大邸宅を売りに出したという。カリフォルニアに戻る気はなく、昨年のトレード後に住居を購入したヒューストンで今後もプレーし続けるという意思表示ととらえて良いだろう。
またポールは、同じく今年フリーエージェントになる権利を保持している、親友レブロン・ジェームズの勧誘に動くとも言われている。レブロンが新天地にヒューストンを選ぶかはこれからの話になるが、ポール、ハーデン、レブロンが共闘すれば、『打倒ウォリアーズ』どころかNBA史上に残る『ビッグ3』が完成する。
初のカンファレンス・ファイナルを経験するも、ポールにとっては悔しい形でシーズンが終わった。この1年で確信を得たハーデンとのコンビをさらに進化させるため、ポールは残留という結論を出すのではないだろうか。