ヤニス・アデトクンボをリズムに乗せず18得点と抑え込んだヒート、会心のゲーム展開でバックスに先勝

ヤニス・アデトクンボをリズムに乗せず18得点と抑え込んだヒート、会心のゲーム展開でバックスに先勝

2020/09/01
ヒート

第1クォーターに40失点も、粘りのバスケで逆転勝利

シリーズが始まる前日、ジミー・バトラーは「ヒートはディフェンスから始まるチームで、ハードワークにはプライドを持っている」と語った。バックスとのカンファレンスセミファイナル初戦はその言葉通りの展開となり、ヒートが会心の勝利を収めた。

試合開始からヒートはヤニス・アデトクンボを徹底マーク。ジェイ・クラウダーがリムにアタックするコースを消して、自由を与えない。バックスもこれは予期しており、アデトクンボは中を抑えられれば外からシュートを放ち、またチャンスメークに回ってオフェンスを動かした。そのパスを受けるブルック・ロペスやクリス・ミドルトンのシュートタッチが良く、チャンスを次々と決めて、3ポイントシュート6本成功とオフェンスが爆発。第1クォーターで40-29と2桁のリードを奪った。

だが、ヒートはここから粘りのバスケットを展開する。クラウダーとバム・アデバヨが交互にアデトクンボにプレッシャーを掛け続けて簡単なゴール下のチャンスを与えず、リズムに乗らせない。シュートタッチが悪くてもあきらめず、ディフェンスで相手のミスを誘っては速攻に持ち込み、点差を詰めていく。

また、激しいディフェンスはファウルを誘発した。第2クォーター残り2分でアデトクンボが個人3つ目のファウルでベンチに下がり、後半開始直後にはブルック・ロペスが個人3つ目、4つ目と立て続けにファウルをコールされる。ディフェンス面で圧倒的な存在感を持つ2人が揃ってファウルトラブルになったことで、ヒートはリバウンドで優位に立ち、そのハードワークがさらに際立つ。逆にバックスは試合序盤に入ったジャンプシュートが決まらなくなり、攻め手を失った。

最終クォーターはわずかな差ではあるがヒートがリードを守る展開に。堅守を続けながら隙を突いてはスティールから速攻に持ち込み、またバトラーやゴラン・ドラギッチがタフシュートを決めることでコツコツとリードを作っていく。ヒートの流れではあったが、点差はわずか。ファウルトラブルから解放されたアデトクンボが勢いに乗れば一気に引っくり返されてもおかしくないことを、すべての選手が理解して徹底マークを続けた。

そしてクラッチタイムにはバトラーがエースとして、そしてこのチームのリーダーとしての存在感を発揮。1点差からのラスト4分で13得点を奪ってバックスを振り切った。プレーオフでのキャリアハイとなる40得点を記録したバトラーは、「第4クォーターにステップアップできたと感じた。このチームにはその仕事ができる選手がたくさんいるけど、僕が求められるのであれば応えられる選手でないといけない」と語る。

それでも勝因はディフェンスであり、バックスの爆発力を発揮させなかったことだ。第1クォーターに40失点を喫したものの、それ以降はディフェンスでほとんどミスをすることなく失点を64に抑え、115-104で勝利した。

バックスはアデトクンボが18得点と抑え込まれた。フィールドゴール試投数は12と、シュートに持ち込むことができずに自分のリズムでプレーできなかった。そしてフリースローは12本中成功わずか4本と低調。10リバウンド9アシストを記録したが、肝心の得点が伸びないのでは、チームにも勢いが出ない。

ヒートのディフェンスに苦しんだのは明らかだったが、試合後のアデトクンボは次戦以降を見据えてそれを認めなかった。「できる限りのことはやったつもりだけど、上手く行かなかった。僕自身がアグレッシブさを少し欠いてしまったように思う。集中していなかったわけじゃない。良いプレーをして勝ちたいと思っていた。でも上手く行かない日もある」

「この状況は前にもあった。先のシリーズもマジック相手に初戦を落とした。昨シーズンもセルティックスとのシリーズがそうだった。でも、僕たちは次のゲームも戦い続ける。シーズンを懸けたビッグゲームを戦うんだ。映像を見て直すべきところを直し、アグレッシブにそしてハードにプレーする。そうすれば勝てると信じている」とアデトクンボは言う。

その発言を知ってか知らずか、バトラーはこんな言葉で会見を締めている。「バックスも映像を見てアジャストしてくるだろうけど、それは僕らもやることだ。今日と同じようにやってみせるよ」

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