ホームの後押しを受けて一気呵成の逆転劇
5月19日、B2プレーオフのファイナル第1戦で秋田ノーザンハピネッツとライジングゼファー福岡が対決した。激しいディフェンスを前面に押し出し、勝率9割という圧倒的な力をレギュラーシーズンに見せた秋田。B3からストレートでのB1昇格を果たした福岡。今シーズンのB2を盛り上げた2チームの頂上決戦は83-69で秋田が勝利した。
試合序盤、秋田が早いヘルプディフェンスでターンオーバーを誘発する得意の形を見せれば、福岡はアウトサイドシュートを中心に反撃。小林大祐が3本の3ポイントシュートを含むクォーター13得点で牽引した福岡が24-21とリードして第1クォーターを終える。第2クォーターにはジョシュ・ペッパーズが秋田のプレッシャーを個人技で剥がし得点し、福岡が差を広げていく。
秋田は福岡のディフェンスを相手に良い形でオフェンスを終えることができず、点差を縮められない。なかなかペイントエリアを攻められなかった秋田は、華麗なボールムーブから白濱僚祐がペネトレイトし得点。反撃の兆しにしたかったが、またもペッパーズを止められず差を縮められない。さらに秋田は代名詞の早めのプレッシャーから福岡を8秒バイオレーションに追い込み得た攻撃をナイジェル・スパイクスのダンクにつなげ、ここまで大活躍のペッパーズのターンオーバーから大塚勇人がアンスポーツマンライクファウルを誘発するも、エネルギー全開というほどディフェンスで仕掛ることなく、38-35と福岡リードのまま前半を折り返した。
タイムシェアで守備の強度を保ち、付け入る隙を与えず
後半、秋田は代名詞であるフルコートを使ったハードチェックや素早いディフェンスローテーションを駆使するディフェンスが復活。一気にエナジーを全開にする。田口成浩の3ポイントシュートで40-40の同点に追いつくと、福岡は得点源である小林がリバウンド争いで負傷し一時交代。オフェンスに前半少なかったペイントタッチが増え、パスが回り始めたことで流れは秋田に傾いた。
激しいディフェンスでボールを奪っては田口を中心にバランス良く得点。中山拓哉がショットクロックギリギリで超ロング3ポイントシュートを決め61-51と10点差に。こうなるとホームの後押しを受ける秋田の勢いは止まらず、第3クォーターは28-13のビッグクォーターに。そのエネルギーは最後まで落ちることなく、攻守にアグレッシブな姿勢を貫き2桁のリードを守った。
秋田はレギュラーシーズンからそうであるようにタイムシェアを徹底。30分以上出場する選手が一人もおらず、なおかつ10人が得点を記録するバランスの良い攻めを見せ、チーム一丸となって激しいディフェンスで勝ち切った。
B2優勝に大手をかけた秋田。ジョゼップ・クラロス監督の全員バスケがこのままB2を制すのか。今日の第2戦に注目していきたい。
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