ヤニス・アデトクンボ

カンファレンスセミファイナルではヒートと対戦

NBAのプレーオフが再開した。再開最初のゲームとなったのはバックスvsマジック。東カンファレンス1位のバックスはシリーズ初戦を落としていたが、そこから3連勝。この試合ではボイコットの影響を感じさせずプレーに集中して、118-104で勝利。4勝1敗でファーストラウンド突破を決めた。

第2クォーター、堅実なディフェンスとリバウンドから良い形でオフェンスに繋ぎ、ヤニス・アデトクンボが得点を量産。周囲がズレを作ってはアデトクンボが強力なアタックを仕掛け、そこに注意を引き付けてはアウトサイドでフリーを作るオフェンスのバランスの良さが光った。このクォーターで41得点を奪ったバックスが67-50とリード。アデトクンボは前半で22得点、フィールドゴール11本中9本成功という効率の良さで違いを生み出した。

ところが、後半のバックスはアデトクンボのファウルトラブルに苦しむことになる。第3クォーター開始早々、リバウンドを強引に取りに行き、また変則的なドリブルで裏を取ったマーケル・フルツのシュートをブロックに行ったプレーで、連続でファウルをコールされてベンチへ。残り1分でコートに戻るも、ファーストプレーでスティールを狙ったところでまたファウル。2日に1試合の過密日程からしばし解放されて身体がいつも以上に動いたこと、それと同時にボイコットから再開となる試合で良いプレーを見せなければいけないとの意識が働いたことで、ファウルがかさんだ。これで個人ファウル5つとなり、エースが再びベンチに座ることになった。

第4クォーターに入り、マジックが反攻に転じる。ここまでバックスのプレッシャーディフェンスに苦しみ、エースのニコラ・ブーチェビッチもシュートタッチが悪く得点が伸び悩んだが、ボール回しのスピードがバックスのプレッシャーを上回ってアウトサイドでフリーを作れるようになると、このクォーターの開始から5本中4本成功と3ポイントシュートにようやく当たりが出て、残り7分半で93-96と1ポゼッション差まで猛追した。

しかし、ここでアデトクンボ不在のバックスがカンファレンス首位の底力を見せる。ブルック・ロペスが連続オフェンスリバウンドを奪ってマービン・ウィリアムズの3ポイントシュート成功に繋ぐと、クリス・ミドルトンを中心にマジックを再び突き放す。バックスが勝負どころで踏ん張った一方で、マジックはここで焦りが出た。崩しきれないまま無理にシュートを打ち、速攻のレイアップを落としたりとミスが続いて、一度は呼び込んだ流れをキープできない。

残り5分半、バックスが105-93とリードしたところでアデトクンボがコートに戻る。ファウルはできないのでプレーの強度を落とさざるを得ない状況だがリバウンドで強みを出し、フリーの3ポイントシュートを沈めて試合をクローズ。後がないマジックは2桁ビハインドでもファウルゲームに持ち込むが、再び流れを呼び込むことはできなかった。

最終スコア118-104でバックスが勝利。カンファレンスセミファイナルではペイサーズをスウィープ(4勝0敗)して勢いに乗るヒートと対戦する。