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堅守の構築に定評、すぐ次のチームが決まる可能性も

5月11日、ラプターズは2011年からチームを率いたドウェイン・ケーシーの退任を発表した。ケーシーは就任から毎シーズン着実にチームをレベルアップさせ、ここ5年連続プレーオフに導いた。ラプターズを常勝軍団に成長させた実績は十分すぎるほど。だが、マサイ・ウジリGMは、キャバリアーズに3年続けてプレーオフで敗退した結果を重く受け止め、ヘッドコーチ交代のタイミングと判断した。

気になるケーシーの今後だが、ラプターズ史上最多320勝を挙げたヘッドコーチなら、すぐに新たなチームは見つかるだろう。1990年代に積水化学の女子バスケットボール部ヘッドコーチ、いすゞ自動車の臨時コーチ、男子日本代表のスペシャルアシスタントを務めるなど、異色の経歴の持ち主として知られるケーシーは、特にディフェンスの指導に優れている。

今のところヘッドコーチ不在のチームは、バックス、マジック、ピストンズの3チームで、いずれもディフェンスには難がある。バックスは新ヘッドコーチの最終候補を元キャバリアーズ指揮官のデイビッド・ブラット、スパーズでアシスタントコーチを務めるベッキー・ハモンの2人に絞ったと伝えられたため、ケーシーが即NBAの現場に戻るなら、マジックかピストンズのどちらかになる可能性が高い。

この夏もケーシーがNBAのコートサイドで指導する姿が見られるのか、それとも浪人期間を経るのかどうか、今後の動きに注目したい。