『家族愛』をパワーに変え35得点、ニック・ファジーカスが琉球撃破の立役者に

2018/04/08
Bリーグ&国内
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文・写真=鈴木栄一

「試合を通して自分のプレーができた」と自信

4月7日、川崎ブレイブサンダースはアウェーに乗り込んで琉球ゴールデンキングスと対戦。西地区の首位である琉球相手に第1クォーターからリードを奪うと、第3クォーター終了時に大量18点差をつける危なげない展開で勝利を収めた。

この試合、川崎の大黒柱であるニック・ファジーカスは27分33秒の出場時間でシュート18本中13本成功、フリースロー8本中8本成功の35得点11リバウンドと圧巻のパフォーマンスを披露。勝利の立役者となった。

自身のプレーについて「今日はとても身体の調子が良く、すべてがうまくいったと思う。試合を通して自分のプレーができた」と語るファジーカスは、さらにわずか6失点に抑えた第2クォーターの守備が大きかったと振り返り、ベンチメンバーの奮闘を称えた。「第2クォーターはこれまでと全く違っていた。特にセカンドユニットがディフェンス面で頑張ってくれた。ここまで第2クォーターはチームのアキレス腱になっていたけど、この試合ではチームの強みとなり、勝利の大きな要因となった」

「セカンドユニットも、これで自分たちもやれるんだと自信を持ってもらいたい。第2クォーターはアキレス腱じゃないと自信を持ち、明日の試合でも同じようにプレーしたいよ」

「ホテルに帰ってハドソンの顔を見るのが楽しみだ」

意外かもしれないが、ファジーカスが1試合30得点を超えるのは3月9日以来と約1カ月ぶり。特に過去6試合連続で23得点と、1試合平均得点(25.3)を下回っていた。ただ、本人はこの点について「シーズンにはアップダウンがあるもの」と全く気にしていない。

「中には『このところニックは22点しか挙げていない、どうした?』と言う人もいるだろうけど自分は問題視していなかった。自分には高い目標を設定していて、毎試合30点挙げられたらいいだろうけど、試合ごとに僕に対する相手の対策は変わってくる。ある時は、相手の作戦がうまくはまってベストを尽くしても20点以下に終わることもある。ただ、常に何よりも大切なのは試合に勝つことだ」

前の試合で何点取ろうが、常に試合へのアプローチは変わらないファジーカスだが、一方で大きな変化となったのは先日、第一子のハドソン君が生まれたことによる私生活だ。

「生活のパターンは完全に変わったよ。家に帰れば息子の世話をするのは僕の役割でもあるしね。自分のことだけを考えるわけではなくなった。ただ、それを楽しんでいる。そして、僕がハイレベルのパフォーマンスを続けられるよう、妻が息子と僕の世話を本当に良くしてくれている。ホテルに帰ったら、FaceTimeでハドソンの顔を見るのが楽しみだ。彼はきっと何が起こっているのか分からないだろうけどね(笑)」

「多くのイージーバスケットを生み出していきたい」

このように子煩悩かつ愛妻家ぶりを、ゲームにおけるゴール下での圧倒的な存在感と同じくらいアピールしてくれたファジーカス。この変化は、言うまでもなくリーグ最強スコアラーに新たなる活力を与えてくれている。

今回の勝利でチャンピオンシップ出場を決めた川崎だが、チームは今のワイルドカードからさらなるステップアップを狙っており、そのためには今日の試合も勝っての連勝が欠かせない。

「今日と同じようにトランジションに集中し、多くのイージーバスケットを生み出していきたい。そして相手の3ポイントシュートを抑えること。3ポイントをどんどん決められると、勢いを与えてしまうからね」

ファジーカスが語るポイントをしっかり遂行できた時、彼の再びの大暴れによる川崎の勝利は大きく近づいてくるはずだ。