マイケル・ポーターJr.

久しぶりの実戦で19得点7リバウンドの活躍

ナゲッツはリーグ再開を前にした最後のスクリメージ(練習試合)でマジックと対戦。110-114で敗れた。

それでもスクリメージ2試合を欠場したジャマール・マレーが先発に名を連ねて23得点と本領を発揮。飛び道具的な活躍を見せるボル・ボルが引き続きアピールに成功し、ニコラ・ヨキッチに続いてメイソン・プラムリーまで時間限定ながらポイントガードの役割を務めるなど、個々の戦力が調子を上げ、なおかつ戦術的なテストにも成果が得られており、総じてポジティブな状態でシーズン再開を迎えることになる。

もう一つのポジティブな話題はマイケル・ポーターJr.の復活で、20分間の出場で19得点7リバウンド1ブロックを記録している。

ポーターJr.はプロ入り2年目の選手だが、長くケガに苦しめられてきた。高校生の頃は将来のドラフトトップ5候補と呼ばれていたが、大学時代に腰を痛めたことで評価を下げ、2018年のドラフト14位でナゲッツに入団した。その後すぐに手術を受けて、2018-19シーズンを全休し、今シーズンになってようやくNBAデビューを飾った。

その後もケガが続いて、なかなかトップコンディションでのプレーができず。中断まで48試合に出場したものの、平均7.5得点と本来の爆発的な攻撃力は見せられないまま、セカンドユニットの一員という立ち位置でプレータイムは14分と伸び悩んだ。

だが、この試合では強気にペイントエリアにアタックすることで次々と得点を重ね、もともとの評価の高さに見合うパフォーマンスを披露した。試合後の会見で、ポーターJr.は4カ月ぶりの実戦の感想をこう語っている。

「NBA選手を相手に5on5をしたのは4カ月ぶりだ。中断期間中、地元の仲間やデンバーでバスケはしていたけど、実戦は久しぶりだ。中断中に足首のケガを治すことができたし、気分も良くプレーできたよ」

2月に足首を痛めてから不調に陥り、3月は平均4.2得点、フィールドゴール成功率32%と低迷したが、約4カ月の中断期間のおかげで万全のコンディションを取り戻した。チームへの合流が遅れたことに対しても、特に焦りは感じていなかったという。

「足首をケガした後は患部に負担をかけたくなかったから、プレーが狂ってしまったんだ。その前は調子も良かったんだけどね。正直言うとミズーリで地元の仲間とバスケをしていて、ケガをしてない方の足首を少しひねってしまったんだ。でも今は何の問題もない。痛みも全く感じないよ」

「ミズーリでもデンバーでもコンディションを整え、試合に向け準備をしてきたから焦りはなかった。合流が遅れることは分かっていたから、準備を万全にしようと集中していたんだ。今日はコートの上で気分良くプレーできたし、一生懸命に練習してきた成果を出せたよ」

マレーが間に合っただけでもチームにとって大きなプラスだが、ここにポーターJr.が本来のポテンシャルを発揮できるとなれば、非常に大きな武器になる。ナゲッツは自信を持ってリーグ再開を迎えることになりそうだ。