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西の首位ロケッツに勝利、直近10試合で8勝と好調

一時は西カンファレンスの7位に転落してプレーオフ進出が危ぶまれたのだが、それでもラマーカス・オルドリッジが奮起して持ち直すと、4月1日には西の首位ロケッツに100-83で勝利。これで直近の10試合で8勝を挙げる快進撃を続けている。

現在の順位は西カンファレンス4位。これだけ聞けばプレーオフ進出は間違いないと思われるかもしれないが、西の4位から8位まではわずか3.5ゲーム差しかない。もし連敗を喫すれば、たちまち窮地に立たされてしまう状況は変わっていない。

21シーズン連続のプレーオフ進出もさることながら、スパーズは19シーズン連続年間50勝超えも危ぶまれている。『年間50勝』は強豪チームの証とも言える数字で、スパーズは昨シーズンに18年連続50勝というNBA記録を樹立した。ロケッツに勝って今シーズン45勝目を手にしたスパーズの残り試合は5。つまり、残り試合すべてに勝てなければ年間50勝が途切れることになる。

名将と言われるグレッグ・ポポビッチであれば、こうした記録に執着することなく目の前の試合に勝つことに集中するよう選手たちに求めるはず。それでもここまで僅差の争いになり、1勝の差で明暗が分かれる可能性が高い以上、選手たちにとってモチベーションには事欠かないはず。

残り5試合で対戦するチームには、西の3位トレイルブレイザーズ、8位ペリカンズも含まれているため、簡単な試合にはならない。ヒザの打撲を抱えながら出場を続けているオルドリッジが万全ではない今こそ、百戦錬磨のトニー・パーカー、マヌ・ジノビリ、パウ・ガソルに加えて、ダニー・グリーン、ルディ・ゲイといった実力者の力を束ねることが必要だ。そして、この厳しい競争に勝てるかは、チームを束ねるポポビッチの手腕にかかっている。