再開まで2週間、「ベストの自分でありたい」
ここまで43勝32敗、東カンファレンス3位のセルティックスは優勝候補の一角と見なされている。各ポジションにタレントが揃い、チームとしての連携も取れており、あとはプレーオフを勝ち上がるための勝負強さをいかに発揮できるか。その点でエースでありチームリーダーでもあるケンバ・ウォーカーには大きな期待が寄せられるが、彼はひざの痛みに悩まされている。
ケンバはジェイソン・テイタムに次ぐ平均21.2得点を挙げ、さらにチームトップの4.9アシストを記録。勝負どころを託すべき選手だが、『バブル』での練習には参加したり参加しなかったり。プレーできないわけではないが、状態は万全ではない。
ケンバ自身も『ESPN』の取材に「僕は多くのゲームを欠場するようなことに慣れていないから、正直言ってかなりフラストレーションを感じている」と語るが、同時に「これまでより良くなってきているし、復帰できる」とシーズン再開に間に合わせるつもりだ。
新型コロナウイルスの影響でシーズンが中断に追い込まれる前も、ケンバはコンディションに問題を抱えていた。NBAオールスターに出場した後の10試合中、ケンバがプレーしたのは4試合のみ。この4試合では平均14.8得点、4.3アシストと数字を落としており、ターンオーバーは平均2.5とそれまでにない数字。シュートに行く本数も減り、確率も下がった。調子を崩したまま長い中断期間に入り、ようやく再開しようとしている今、またコンディション不良に悩まされている。
オールスター後にケンバが出場した4試合での成績は1勝3敗、ケンバ不在では4勝2敗とチームは勝ち越している。ケンバが本調子を取り戻せなかった場合にどのように戦うのか、遅くともプレーオフまでには明確にしなければ、予想外に早くシーズンが終わることにもなりかねない。
もっとも、今のケンバは自分自身にフォーカスしている。「チームメートとクラブのためにシーズン再開にはベストの自分でありたいし、プレーオフには間違いなくそうしなきゃならない」
彼のコンディションがセルティックスのパフォーマンスを大きく左右するのは間違いない。シーズン再開まで2週間、自分に向き合うケンバの戦いはすでに始まっている。