文=丸山素行 写真=B.LEAGUE

一度は逆転するも、前半終了間際に息切れした川崎

川崎ブレイブサンダースがホームのとどろきアリーナにアルバルク東京を迎えた金曜ナイトゲーム。篠山竜青と辻直人が揃ってファウルトラブルに陥り、主導権を明け渡した川崎が71-80でA東京に敗れた。

序盤はディフェンスで上回ったA東京のペースに。1対1で相手を封じ、イージーシュートを許さず、川崎のフィールドゴールを5分間で辻直人の1本のみに抑えた。その辻は開始4分でファウル2つでベンチへ。またニック・ファジーカスに対してはダブルチームでの駆け引きで困惑させ、3つのターンオーバーを誘発。田中大貴が8得点、菊地祥平が6得点を挙げ、21-15とリードした。

第2クォーターに入ると、川崎はセカンドユニットが奮闘する。フィジカルで運動量の多いディフェンスでノーマークを作らせず、A東京の得点を許さない。オフェンスではボールと連動したバランスの良いオフェンスを展開し、藤井祐眞の2本の3ポイントシュートで10-0と走り逆転した。

北卓也ヘッドコーチは「我慢の時間帯に粘って、控え選手が素晴らしく頑張ってくれました」とベンチメンバーを称える。しかし、コートに戻った先発の篠山竜青が1分をもたず2ファウル目を犯し、ベンチに下がると流れは再びA東京に。ファウルトラブルによりプレータイムがコントロールできずにガス欠を起こした川崎は攻守ともに失速。田中にズレを作られ失点を重ね、第2クォーターラスト3分間で0-8と走られた。

粘りを見せるも、流れを断たれ痛い敗戦

迎えた後半、30-38と追いかける川崎はカークにゴール下での得点を許し、早々に点差は2桁に。川崎はゾーンディフェンスを交えたタフなディフェンスでタフショットを打たせるも、このクォーターだけで7つのオフェンスリバウンドを奪われてしまい、点差が縮まらない。北ヘッドコーチも「ゾーンはエリアを守るので、弱いところはリバウンド。そこで取り切れてなかったのが少し流れがこなかったところ」と嘆いた。

46-60と大きなビハインドを背負って、川崎は最終クォーターを迎えたが、オールコートから激しくプレッシャーをかけターンオーバーを誘発し追撃する。篠山が4ファウルになり、一度は流れが途切れるも、辻が徹底マークを振り切りこの試合初となる3ポイントシュートを沈めて踏ん張る。残り3分には藤井が3本のフリースローを沈め、64-69と5点差まで詰め寄った。

だがその直後、ジャワッド・ウィリアムズに3本のフリースローを許し流れを絶たれる。その後ファジーカスがウィリアムズに、篠山がカークにブロックショットを浴びるなど得点が伸びず、残り1分にカークのフリースローで再び点差を10点に広げられて勝負アリ。接戦に持ち込むも終始強みを発揮させてもらえず、川崎はA東京に9点差で敗れた。

「チームってなんぞや、これだと思います」

勝利したA東京のルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチは「乗せてしまったら厳しい展開になるので、とにかく川崎のオフェンスを爆発させないで、いかに抑えるかがキーでした」とディフェンスの勝利を強調した。

「特にファジーカス選手、辻選手、いかにここを抑えるかということはプランにありました。チームディフェンスも機能して、マッチアップした選手はよくディフェンスの仕事こなした。この2人の選手を今日は抑えられたと思ってます」とエースの2人を封じたことが勝因と語った。

一方、敗れた川崎の北コーチはこう語る。「チームってなんぞや、これだと思います。これを改善していかないと、チームは上向かない。もちろん中心選手はいますけど、中心選手だけではゲームはできません。控え選手だけでもゲームはできません」

「10点開くと、もうあたふたあたふたしています」と我慢が足りないと指摘し、ファウルトラブルに陥った篠山には「がむしゃらにディフェンスをしているだけです。もっと頭を使ってほしい」と苦言を呈した。その篠山は「自分のファウルトラブルがチームの勢いをつぶしてしまった。これがチャンピオンシップでなくて良かったなと思うしかないですね」と反省しきり。

A東京は今日の試合で川崎に連勝し、レバンガ北海道が敗れた場合、チャンピオンシップ出場が決定する。川崎もワイルドカードでのチャンピオンシップ出場は濃厚だが、優勝を狙う上で苦手意識を作るわけにはいかず、勝利が求められる。