「気持ちもプレーもコントロールできた」千葉ジェッツが栃木ブレックスに大勝

2018/03/19
Bリーグ&国内
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文=鈴木健一郎 写真=B.LEAGUE

セカンドユニットの隙を突き千葉が走る展開に

船橋アリーナで行われた千葉ジェッツと栃木ブレックスのゲーム2。土曜のゲーム1は栃木が土壇場で逆転勝利を手にしたが、続くゲーム2は予想外の大差で千葉が雪辱を果たした。

ギャビン・エドワーズの得点で千葉が先制するが、栃木はそこから田臥勇太が3連続でシュートを決める。両チームのポイントガードは、田臥が守備をベースとするコントロール型とすれば、富樫勇樹が自ら得点を狙うスコアラー型。しかし対戦を繰り返す中で駆け引きも複雑となっていく。この試合では富樫はプレースタイルを変えていたことを試合後に明かしている。

「いつもはリングに向かってプレーしますが、栃木はピック&ロールに対してディフェンスが出て来るのが速いので、今日は空いているところを探してアシストを意識しました」。同じことは田臥にも言える。自ら果敢に仕掛けてシュートを放つプレーに千葉ディフェンスが面食らっている間に3本のシュートを決めた。この試合、このような攻防があちこちで繰り広げられた。

それでも、千葉はすぐにディフェンスを立て直して反撃開始。タフショットを打たせてはリバウンドから走り、エドワーズとマイケル・パーカーを中心に10-0のランで一気に流れを引き寄せる。栃木は第1クォーターの終盤に田臥と喜多川修平が下がるとボール運びに迷いが生じ、千葉のアグレッシブな守備に引っかかり連続ターンオーバーで26-18と差を広げられた。前日の試合でケガをした渡邉裕規の欠場が響いたが、安齋竜三ヘッドコーチは「誰かが欠けても変わらないバスケットをすることを目標にやっているので」と、その影響を認めようとはしなかった。

指揮官の反省「僕が戦う相手を間違ってしまった」

42-32と千葉10点リードでスタートした後半、リバウンドから走る展開を連発した千葉がリードを広げる。そして残り5分30秒すぎ、51-36の場面から試合は残念な形で動くことに。エドワーズに対し、身体をぶつけてリングから遠ざけようとする竹内公輔のオフ・ザ・ボールの守備にディフェンスファウルがコールされる。竹内と田臥は訝しみつつも審判にファウルの基準を確認したが、ここでジャッジと感情を整理できなかったことが試合を荒れさせることになった。

5分13秒、千葉の攻め。パーカーから再びペイントエリアに飛び込むエドワーズに合わせたハイローのパスが送られる。ライアン・ロシターのマークを外し、これをゴール下でねじ込んだエドワーズの得点が認められたが、「飛び込む際にロシターを突き飛ばしたのが見逃されている」と抗議した安齋ヘッドコーチにテクニカルファウル、さらにベンチテクニカルまでコールされた。

こうなると雰囲気が悪くなるのは避けられない。栃木は集中が途切れてしまい、攻めも守りも本来とは違う淡白なものに。安齋ヘッドコーチは「第3クォーターでまだまだ勝負が分からない時に僕が戦う相手を間違ってしまって、そこからチームを後退させてしまったのは僕の責任」と、ジャッジに不満を言うのではなく自らの課題とした。

残り3分45秒には富樫から速攻を演出するタッチダウンパス、これを追って走ったアキ・チェンバースを遠藤祐亮が倒してしまい、アンスポーツマンライクファウルを宣告され、栃木は立ち直るきっかけをつかめない。

大量リードにも油断はなく、プレーの強度を保つ

70-44と大差で迎えた最終クォーター。ここから爆発してもおかしくないのが栃木の怖いところだが、昨日の教訓がある千葉に油断はなかった。富樫は言う。「昨日のことはもちろん、昨シーズンのチャンピオンシップの記憶もあるので、気を抜かずに第4クォーターもやれました。点差に関係なく、相手が乗って来たりターンオーバーが続くことも試合の中にはあるので、そういう時にも今日は気持ちの面もプレーの面も全員がしっかりコントロールできたと思います」

富樫の言葉どおり、千葉はプレーの強度を落とすことなく戦い抜いた。残り6分30秒にはギブスの速攻を阿部友和が身体を張って止める。スクリーンプレーで引っ掛けられるだけでも「軽トラックにぶつかるぐらいの威力」と表現されるギブスとの正面衝突に阿部はノックアウトされてしまったが、この時間で20点のリードがあっても千葉のインテンシティが落ちなかった証拠だ。

残り3分、レオ・ライオンズがドライブからキックアウト。小野龍猛が3ポイントシュートを沈めて83-64。もう栃木に反撃する力は残っておらず、最終スコア85-66で千葉が勝利した。

結果、Bリーグ開幕から好勝負を演じる両チームは1勝1敗の痛み分け。千葉は32勝12敗で東地区2位、栃木は24勝20敗で同4位をキープしている。両チームのレギュラーシーズンの対戦はこれで終了。名勝負必至のこのカード、今シーズンにまだ『次』があるとすれば、それはチャンピオンシップの舞台となる。