日本代表での悔しさをバネにBリーグでの活躍を誓う辻直人「代表は常に意識する」

2018/03/08
Bリーグ&国内
288

文=鈴木栄一 写真=鈴木栄一、野口岳彦

3ポイントシュートだけでなくアシストでも貢献

3月4日、川崎ブレイブサンダースは敵地の横浜国際プールにて横浜ビー・コルセアーズと対戦。前日に100点ゲームによる30点差の圧勝を収めた川崎だが、この日は横浜の激しい守備にターンオーバーを多く献上し、前半は37-40と僅差ながらリードを許してしまう。

しかし、後半に入ると堅守からの素早い攻守の切り替えからイージーシュートを作り出して得点を量産する得意のスタイルに持ち込み、結果的には91-80と2桁の点差をつける危なげない勝利だった。

この試合、26得点のニック・ファジーカス、19得点のジョシュ・デービスとともにチームを牽引し、勝利の立役者となったのが辻直人だった。得意の3ポイントシュートを8本中4本沈めての14得点に加え、6アシスト4リバウンドと攻守に奮闘した。

この試合を辻はこう振り返る。「出だしは相手に勢いがあり、エナジーを出したディフェンスに対して後手に回ってしまいました。相手のプレッシャーによって本来のパッシングができなかったです。それで無理なオフェンスをして、自分たちらしくないターンオーバーが何個かあるなど集中力を欠きました。ただ、後半にそこを修正して自分たちのやりたいバスケットができて、第3クォーターに先手を取り、そのまま良い形でゲームを運べたのかと思います」

「代表では踏ん切り良くプレーできている」

会場となった横浜国際プールと言えば、2月22日に行われたワールドカップ1次予選のチャイニーズ・タイペイ戦が行われた舞台。1点差で敗れる痛恨の黒星の中でも、辻は8本の3ポイントシュート成功を含む26得点と見事な活躍だった。

ただ、22日のような大爆発を狙いすぎたのか、第1戦では「今回も3ポイントシュートを期待されているのは分かっていましたが、その部分にこだわりすぎて空回りしました」と反省のパフォーマンス。しかし、第2戦は「自分本来のバスケができました」と本人も納得の模様だ。

代表活動の再開はBリーグの全日程が終了してからとなる。ただ辻は、「もちろん川崎でチャンピオンシップの舞台に立って昨シーズンのリベンジを果たす思いを持っています。ただ、同時に代表にまた選ばれたいです。また12名に選ばれる保証もないですし、代表については常に意識はしています」と語る。

ちなみに川崎では当然のように先発メンバーの辻ではあるが、代表ではベンチスタートから短い出場時間で結果を出すことが求められており、起用法は大きく違う。それでも「チームと代表で起用法が違うのは苦にならないです」と辻は強調する。「代表でのプレーは10分くらいと短い時もあるので、空いたら思いっきり打つことをより意識しています。だから踏ん切り良くプレーしないといけないので、逆により思い切り良くできているところもあります」

「厳しいマークの中でどれだけ自分のプレーができるか」

厳しい国際試合を戦ったからこそ実感できた課題を、リーグ戦を通して克服したいとも考えている。「アジアで戦うには力が足りないことは分かっています。厳しいマークに遭いつつも、そこで自分のプレーをどれだけできるのかは、リーグ戦でも求められるところです。そういう部分を意識して激しくプレーしないといけないです」

そして何よりもシューターとして「どれだけ高い確率でシュートを決めることができるのか。それができれば、チームにも勢いを与えられる」と決定力のさらなる向上を目指す。

辻の3ポイントシュートが、チームに大きな勢いを与えるのはどんな舞台でも変わらない。オフェンスの起爆剤として、彼が試合にどんなインパクトを与えられるのか。それは川崎の王座奪還だけでなく、日本代表の1次予選突破への鍵となってくる。