チャールズ・バークレー

「カイリーやドワイトの主張は私には理解できない」

バスケットボール殿堂入りを果たしているチャールズ・バークレーは2019-20シーズン再開を断念することは大きな間違いだと考えている。すでに球団オーナーと選手会はリーグのシーズン再開プランに合意しているが、一部の選手からは懸念の声が上がっている。

先週金曜日、選手会副会長のカイリー・アービングの提案で100人近いNBAとWNBAの現役選手による電話会議が行われた。アービングはバスケットボールが再開されれば現在アメリカで広がっている『Black Lives Matter』の抗議運動を妨げかねないと主張。また新型コロナウイルス対策の安全性に関する懸念も共有された。アービングの他にもドノバン・ミッチェル、カーメロ・アンソニー、ドワイト・ハワード、選手会会長のクリス・ポールらが再開後の試合に出場しない可能性があるという。

先日ESPNの『Get Up』に出演したバークレーはアービングの主張に真っ向から反論した。選手がプレーせずメディアへの露出が減ってしまえば重要なメッセージを伝える機会が失われ、大金を稼げなければコミュニティに投資できなくなり、直接的に社会変革を促せなくなるとバークレーは主張した。

「私がプレーしないのは馬鹿げていると考える理由は2つある。一つは、選手はプレーしなければ世間から注目されなくなり、気にしてもらえなくなる。カメラが彼らを追い回すこともなくなる。レブロンはアメリカで一番有名なアスリートだが、彼も目立たなくなるし、誰も彼のことを気に留めなくなる」

「また、選手は彼らの地元コミュニティで善意の目的で使われるはずだった何十億もの金を失うことになり、そういった意味でも良くない。カイリーやドワイトの主張は私には理解できない。プレーしないのであれば壊滅的なミスになる」

選手会のエグゼクティブディレクター、ミッシェル・ロバーツは、選手たちは彼らの莫大な影響力を最もポジティブな方法で利用する方法について話し合いを進めている最中だと話した。「プレーするか、しないかの問題ではありません。シーズンを再開することで我々全員が絶対的に支持している運動に悪影響を及ぼしてしまうかが問題です。そして選手がプレーすることでそのような運動を強調、促進、強化できるか、この点を皆で話し合っています。選手は議論を戦わせているのではなく、話し合っているんです」