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良い攻撃をいくつか作り出したが、点差を縮めるには至らず

リオ五輪への最後の切符を懸けた世界最終予選(OQT)、日本代表はラトビアと戦い、48-88で敗れた。

立ち上がりは日本ペース。田臥勇太、比江島慎、渡邊雄太、竹内譲次、竹内公輔のスターターが安定したディフェンスでラトビアの出足を抑え、比江島の正確なショット、渡邊の思い切りの良いドライブで得たフリースローで得点し、好スタートを切る。

しかしラトビアの対応は早かった。得点源である比江島へのマークが厳しくなると日本代表のオフェンスは停滞する。リスタートから比江島に預けようとしたボールを鋭い出足で奪われダンクを決められるなど、エンジンの掛かったラトビアの猛攻を受け8-16とダブルスコアに。

コートを広く使って3ポイントシュートを放つラトビアの攻めに対応できず、さらにはゴール下への強烈なパスを次々に合わされ、イージーシュートを決められての失点を繰り返す。そして攻撃に転じても、相手守備網の外でしかボールを回せず、なおかつ3ポイントシュートは徹底したケアで打たせてもらえない。結局、焦りからターンオーバーを連発。これが決め手となり一気に突き放された。

第2クォーターに入っても劣勢は変わらず。3分が経過したところで13-34と大きなビハインドを背負うことに。橋本竜馬が強引なドライブでラトビアの守備を揺さぶり、太田敦也がきっちりとスクリーンでゴールへの道筋を作るなど、ベンチから投入されたメンバーがリズムを変えたことで、オフェンスに動きは出てきたものの、橋本がファウルトラブルに陥ったことで、その効果は半減した。

前半残り1分30秒、ルーズボールを田臥がしぶとく拾って繋ぎ、辻直人がチームにとってこの試合で最初の3ポイントシュートを決める。日本らしい攻撃が決まるも、まだ20-46と大差が付いており、しかもこの後がなかなか続かなかった。

アグレッシブなプレーで日本に流れを呼び込もうと奮闘した橋本だが、劣勢を覆すには至らなかった。

サイズの差を感じさせない奮闘は見せたが……。

後半に入り、ラトビアの運動量が落ちたこともあって日本代表はやや持ち直すも、前半だけで23点のビハインドを背負ったのでは苦しい。第3クォーター半ば、ラトビアのシューター、ヤニス・ブルームスにこの試合で5本目となる3ポイントシュートを決められ31-58。比江島がバスケット・カウントから決めた3点プレー、さらには太田のスクリーンを受けてのジャンプショットなど、良い攻撃をいくつか作り出したが、点差を縮めるには至らなかった。

第4クォーターの最後は広瀬健太のボールロストから速攻を浴び、ツーハンドダンクを叩き込まれて試合終了。48-88、手痛い一敗となった。

事前に掲げた「超ハードワーク」のキーワード通り、サイズの差を感じさせない奮闘は見せた。しかし、ラトビアは日本と同じぐらいハードワークしてきたし、なおかつ日本が1本しか決められなかった3ポイントシュートを12本も沈め、そして攻守両面でしたたかな試合巧者ぶりを見せた。さらには格下と見られる日本が相手でもしっかりと研究し、万全の状況でこの試合を迎えていたことも忘れてはならない。

日本代表のバスケットボールは進化しつつある。それでもまだ世界との差は大きい。それを痛感させられる一敗だった。

日本では竹内公輔が12得点、辻が11得点。しかしフィールドゴール率はラトビアの51.6%(64本中33本)に対し日本は28.6%(63本中18本)と振るわなかった。日本代表の浮沈を占う3ポイントシュートは20本中3本の成功。ラトビアは実に31本中12本を決めている。成功率はもちろん、放った数でも大きな差を付けられた。

勝ったラトビアは明日、チェコと対戦。日本代表は中一日を挟んで6日にチェコと対戦する。

鋭い出足でボールに食らい付いた田臥は4アシストを記録するもチームの得点は40と伸びなかった。
竹内公輔はチームトップの12得点を記録。相手とのギャップを突いてのジャンプシュートで得点を重ねた。