選手からコーチへ、新たな道を進む桜木ジェイアール「心の中は常にシーホースの一員」

選手からコーチへ、新たな道を進む桜木ジェイアール「心の中は常にシーホースの一員」

2020/06/08

桜木ジェイアール

「他にチームに移ろうとは思わなかった」

シーホース三河の桜木ジェイアールは今シーズン限りで現役生活にピリオドを打ち、今後はWリーグのアイシン・エィ・ダブリュウィングスのテクニカルアドバイザーを務める。

本日、オンラインで会見を開いた桜木は、引退を決めた経緯をこのように語った。「1カ月前、シーズン終了のミーティングで鈴木(貴美一)コーチと話し合いをしたんだ。その時にアドバイザーの話もあったので、このタイミングで引退しようと決めた。最終的な目標は日本でヘッドコーチになることで、今はライセンスを取ろうとしている」

今シーズンのジェイアールは40試合中28試合に先発し、平均22.4分のプレータイムで7.8得点、5.2リバウンド、3.0アシストを記録。43歳だけに全盛期と比べて衰えはあるが、まだまだトップでプレーできる実力を証明していた。そのため、この決断に息子は困惑したという。

「妻はもともと僕の仕事に口を出さないタイプなので特に何も言ってこなかったけど、息子は戸惑っていたね。ヘッドバンドをつけたり僕の真似をよくしていたし、父親に対してプライドを持っているんだ。テクニカルアドバイザーの仕事をすると言ったら、また戸惑っていたよ」

ジェイアールは2001年に三河に入団し、そこから19シーズンをプレーした。まさに『Mr.シーホース』と呼ばれるに相応しい存在だが、他のチームへの移籍は一切考えていなかったという。

「僕は忠誠心が強くて、気に入ったチームが見つかれば長くそこでやりたいタイプ。他のチームに移ろうとは思わなかった」

そして、ジェイアールがそのように思えたのは、鈴木ヘッドコーチとファンの存在が大きかったという。「シーホースに入って最初に優勝した後、みんながプライドを持って喜んでくれた。その反応を見た時に自分にとってここが特別な場所になったんだ。感謝したいのは鈴木コーチだね。これまでの僕は自分の仕草や表情が問題でヘッドコーチとぶつかっていた。鈴木コーチは自分のことをちゃんと理解してくれて、自分のプレーをさせてくれたんだ」

桜木ジェイアール

日本が「一番居心地が良い場所になった」

ジェイアールは2007年に日本国籍を取得。「代表のレベルアップが目的で、日本を大きな舞台で戦えるようにしたかった」というジェイアールは日本代表としてアジア選手権に出場した。以前と違い、ワールドカップに自力出場を果たした現在の日本は帰化選手の代表争いも激化している。ジェイアールは帰化選手に向け、「日本の文化をリスペクトして大切にする。この意識を高めて、すべてを出し切ることが大切」とアドバイスを送った。

身も心も日本人となったジェイアールの中で、日本に対する意識も変わっていったという。「19年間、人生の約半分を日本でプレーした。最初は第二の故郷と思っていたけど、一番居心地が良い場所になった。日本にずっといたいと思うようになったし、一番の故郷になったよ」

その19年間を三河でプレーしただけに、もちろん三河には特別な思いがある。そして、「心は常にシーホースの一員」と話し、ファンへのメッセージで締めた。

「引退した後にシーホースに貢献することが夢で、恩返しをしたい思いが強い。皆さんへの感謝の気持ちを言葉にするのは難しい。チームメイトにも感謝しているし、19年間ずっと応援してくれたファンには特に感謝しています、ありがとうございました。心は常にシーホースの一員だけど、またシーホースの一員になりたいね」

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