スティーブン・ジャクソン

遺された6歳の娘の父親代わりを宣言

5月25日にミネアポリスで起こったアフリカ系アメリカ人のジョージ・フロイド死亡事件以降、アメリカ各地で人種差別問題に関する大規模な抗議デモが続いている。フロイドと長年の友人だったという元NBA選手のスティーブン・ジャクソンは、今回の事件以降、人種問題について声を上げ続けている一人だ。

デモにも参加しているジャクソンは『ESPN』のインタビューで「変化が必要」と、アメリカ国民に切実に訴えた。「これまでだって何度となく報われない状況、あり得ないような状況を目にしてきたけど、今回のことも同じだ。もう変わらないといけない。自分にとって兄弟のような友人が、こんな形で死んではいけない。信念を持って取り組まないといけない。この件を終わらせようとしているのが今のシステムだから、ルールを変えないといけない。お互いを思いやり、お互いのためにベストを尽くす形にしないといけない。自分はそういう社会になることを願っている」

「これからも戦う。これはマラソンのような長丁場になる」ともコメントしたジャクソンは、フロイドの未亡人とともに公の場でのスピーチにも加わり、遺された6歳の娘の父親代わりになると語った。

「ジョージは娘の成長を見守ることができない。娘の卒業式にも出られないし、バージンロードを一緒に歩いてあげることもできない。娘にとっても父親を頼りにしたい出来事が起きても、そこに彼はいないんだ」

「彼ができないことを自分が代わりにやってあげたい。彼の代わりに娘が結婚する時にバージンロードを一緒に歩いてあげたい。彼女が涙を流したら、その涙を拭ってやりたい。フロイドはもういないけど自分がいる。自分が今この場にいるのは正義のためだ。兄弟のために正義を勝ち取る」