自然体かつ必勝の決意で大一番に臨む比江島慎「緊張しすぎずに力を出せればいい」

2018/02/22
日本代表
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文=鈴木健一郎 写真=野口岳彦、バスケット・カウント編集部

チームの雰囲気に「今回はバッチリ」と手応え

今日19時半から、バスケットボール男子日本代表はワールドカップ1次予選の大一番、チャイニーズ・タイペイ戦を迎える。昨年11月のフィリピン戦、オーストラリア戦でもそうだったように、いや前回以上に、『日本のエース』比江島慎は必勝を期している。

「身が引き締まる思いです。絶対負けられない試合に選ばれたので、そこは責任を持ってやらないといけないと思っていて、あとは自分の力を出すだけです」

どの選手も必勝の気迫に満ちている。ただ、気負いすぎていた前回とは違い、試合に向けて良いアプローチができていると比江島は言う。「前回は初戦ということで硬かったんですけど、今回はリラックスもして良い練習もできています。それぞれが自分のスキルや実力を出せれば勝てると思っています」

比江島が言うように前回の試合、特に初戦のフィリピン戦では多くの選手が気負いすぎてボールに手がつかなかった。わずかな時間であっても普段はやらないミスがあり、ミスとは呼べないまでも本来のプレーがなかなか出せなかったり。その結果が71-77という敗戦となった。それでも学生時代から日本代表に定着し、多くの国際経験を積んできた比江島は数少ない例外の一人で、自ら積極的に仕掛ける『らしさ』を発揮して攻守両面でチームを引っ張っていた。

「11月は自分も緊張していたんですけどね」と比江島は少し笑う。「それ以上に他の選手たちが堅かったかなとは思うので。でも今は変わりました。正直、前回は練習試合でも結構硬さが見られたり、コミュニケーションのミスも出ていたんですけど、今回はバッチリだと感じています。チームとして良い状態にあると思っています」

「点を取りに行くことが一番の役割」

「チャイニーズ・タイペイは勢いがあるチームなので、出だしから相手のバスケをさせないことが一番重要です。前回負けた時(東アジア選手権)はオフェンスリバウンドをすごくやられたので、そこをやらせなければ勝機は見えてくると思っています。しっかりチームルールを実行できれば(クインシー)デイビスも抑えられる相手だし、良いディフェンスからオフェンスにつなげたいです」

今回の試合へのポイントをそう語った比江島は、自身のプレーについて「点を取りに行くことが一番の役割なので、思い切り良くやります」と宣言した。今回は2桁得点を期待できる司令塔の富樫勇樹がケガで不在。誰かがその分の得点を埋める必要がある。「富樫がいない分、僕らの仕事が増えるという自覚はあるし、もっともっとアグレッシブにゴールにアタックしていこうと個人としては思っています。けど、代わって入ったメンバーもそれぞれ良いところがあるので、そこを出していければ穴は埋まると思っています」

「ホームということで皆さんの声援を力に変えていければ。本当に勝てる試合だと思っているので、そんな緊張しすぎずに力を出せればいいなと思っています」と比江島は言う。代表経験の長い比江島だが、そのほとんどは『負けてきた経験』だ。今回の一戦を日本代表の、そして比江島自身にとっての転機とできるか。『日本のエース』はあくまで自然体で、大一番に臨む。