篠山竜青、勝負のチャイニーズ・タイペイ戦で先発出場へ「準備はやってきた」

2018/02/22
日本代表
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文=鈴木健一郎 写真=バスケット・カウント編集部、野口岳彦

「しっかりと見て学んで改善して」の積み重ね

日本代表は今日、ワールドカップ1次予選の山場であるホームでのチャイニーズ・タイペイ戦を迎える。昨日、この試合に向けた12名の代表選手が発表されたが、新体制になってから先発ポイントガードに定着していた富樫勇樹がケガで外れた。富樫に代わり先発を務めるのは篠山竜青になるだろう。橋本竜馬は頼れるベテランだが昨年11月の2試合ではメンバー外だった。宇都直輝は前回に代表デビューを果たしたばかりで、先発はさすがにリスクが高い。自然、先発は篠山に落ち着くことになる。

もっとも、篠山に代表経験が豊富かといえばそうではない。2016年のリオ五輪最終予選に向けた合宿メンバーに入ったが、ポイントガードは田臥勇太、橋本、そして比江島慎を2番と併用する形になり、篠山は最後の最後で代表を外れた。NBLラストシーズンを終えた直後のことで、優勝した東芝の先発ポイントガードだった篠山には少なからずショックだったに違いない。

それでも、ここで心を折らなかったのが篠山の強さだ。リオ最終予選であっけなく連敗した代表の試合をテレビで眺めたという彼は、「しっかりと見て学んで改善して、次に世界とやる時には向上した日本を見せる」と、代表から外れても他人事にすることなく貪欲に吸収していた。

最終予選の直後、そこに参加していない若手中心のBチームが台湾でのウィリアム・ジョーンズカップに参戦した。このチームで最年長だった篠山と富樫、永吉佑也、張本天傑が、長谷川健志からルカ・パヴィチェヴィッチ、フリオ・ラマスと体制が変わる間のサバイバルレースに生き残り、今日のチャイニーズ・タイペイ戦に挑む。

すべての経験を糧に、日本の先発ポイントガードに

Bリーグが誕生するタイミングで日本代表に定着した篠山は、若手主体のチームを含むすべての大会に参加し、すべての経験を糧にすることで急成長してきた。ディフェンス、ゲームメーク、リーダーシップ、そして勝負どころでの得点。今やすべてを兼ね備えた、日本代表の先発ポイントガードに相応しい選手となっている。

「準備はやってきたつもりです」と、昨日の前日練習を終えて取材に応じた篠山は言った。「だからこそ、頭をクリアにして何も考えずにコートに入れるという感じです」

チャイニーズ・タイペイを相手にどのようなゲームメークをするのか、そのイメージは出来上がっている。「誰がアタックするべきかをとにかく明確にすること、チーム全員でどうするかも非常に大事ですが、とにかく入りは誰かのアタックを起点にすることをはっきりさせるのが大事だと思っています。フィリピン戦も比江島を起点にした時間帯が日本として良かったので、チームのして5人の中の誰をそうするか、はっきりさせたほうがいいと僕は思います。それをコートで出していければ」

「僕の中では決まっていますけど──」と篠山は言う。「それを本人に試合前に言うべきなのか、コートの中であくまでもコールプレーで伝えるのかは、もう少し悩む時間があるので、まだ考えている途中です」

守備では中国リーグでプレーするポイントガード、チェン・イー・チュンとマッチアップすることになる。フリオ・ラマスは「彼を含めたカウンターアタックを止めること」を勝敗のカギの一つに挙げた。篠山は「得点能力が非常に高い、ボールを持ってプレーするのが非常に好きな選手です」と印象を語る。「2点か3点なら、3点が突出してパーセンテージが高いので、3ポイントを潰してインサイドに追いやる意識でやります。とにかくチームで守るということです」

オフェンス、ディフェンス、そしてゲームメークとリーダーシップ。篠山に求められる役割はたくさんあるが、この2年間かけて準備は万端整ったはず。あとは試合開始を待つだけだ。