ダンクコンテストの親子2代での制覇も視野に
今年のトレードデッドラインでロスター大改造を施したキャバリアーズ。獲得した4選手の中で最もトレードを喜んだのは、ラリー・ナンスJr.だった。父親であり、現役時代は3回のオールスター選出、そして1984年のスラムダンクコンテストで優勝したラリー・ナンス・シニアが、1988年から引退するまでキャブズでプレーしたからだ。
ナンスJr.は、父が着けた22番がキャブズの永久欠番になっていることから、新天地では24番を選択。だが父は、息子に自身の22番を譲りたがっている。テレビ番組『Golic and Wingo』に出演したナンス・シニアは、トレード成立後にキャブズに連絡し、永久欠番化の解除を求めたことを明かしている。
ナンスSr.は「息子がキャブズにトレードされることが分かってから、球団に電話をして『息子なら私の番号を着けても構わない。息子に着けさせてやってくれ』と伝えた。きっと息子は、『父に相応しい称号だから、欠番のままにしておくべき』とでも言ったのだろう」とコメント。ナンスJr.がキャブズに何を伝えたのかは分かっていない。ただ、父は息子にどうしても自身の番号を譲りたいようだ。
「今年の夏には時間が取れるだろうから、今は息子に24番を着けさせておく。オフになったら息子と話をするよ。私の番号を息子が受け継いでくれること以上に誇らしいことなんてない。息子はキャリアを通して22番を着けていた。レイカーズでは7番を着けないといけなったがね。息子は私を尊敬してくれているんだ。この夏に話をして、息子をその気にさせたい」
ちなみに、ナンスJr.は今週末のダンクコンテストに出場する。もちろん親子2代での優勝を狙っているのだが、気になるダンクについて、父は息子からアイデアを聞いたそうだ。
「息子は、2パターンのダンクを教えてくれた。楽しみだね。息子の言うことなら何でも頭で想像してみるものなんだが、教えられたダンクは頭の中で絵を描けなかった。息子は心から優勝したがっている。勝てたら、家にスラムダンクコンテストのトロフィーが2つ並ぶことになる」
まずはダンクコンテストで父に並び、今シーズン後半戦キャブズの巻き返しに貢献できれば、ナンスJr.も父の気持ちに応えるのではないだろうか。いずれにしても、父と子の素晴らしい関係が分かるエピソードだ。