渡邊雄太インタビュー、カレッジ最後の戦い(後編)「自信をつけて、慣れてきて」

2018/02/13
NBA&海外
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文=杉浦大介 写真=Getty Images

なかなか勝てないチームの中で厳しさを語る渡邊雄太だが、個人としては特にシーズン中盤以降になって充実したプレーを続けていることは事実だ。
「1on1ではどんな相手でも守れると自分では思ってますし、それが僕の強み」と豪語する自慢のディフェンスは健在。それと同時に、オフェンスでも波に乗っている。昨年12月30日以降の12試合連続で2桁得点。「毎日、夜に体育館に来てシュートを打って、やれることはやっている」という練習熱心さが実を結び始めているのだろう。この勢いなら、卒業後のNBA入りの可能性、そして日本代表でのプレーが余計に楽しみになる。

自分の身体に自分自身で自信が持ててきた

──昨シーズン中からカンファレンス屈指と評価されていたディフェンスだけでなく、最近はオフェンス面でも自信を持ってプレーしている印象があります。

カンファレンスゲーム突入以降、シュートが入り出してきています。ボールフェイクからのジャンパーも高確率で決めることができている。シュートタッチも最近はすごく良いですし、常にアグレッシブにやっていけば、オフェンス全体に良い流れが生まれてきます。それによってチームにも良い流れが作れます。残り試合もこうやって自信を持ってやっていきたいです。

──今ではA10屈指の2ウェイプレイヤーと呼ばれるようになりました。高校時代から成長を続けてフィジカル面でもここまで急成長できている理由はどこにあると思いますか?

これまで毎年夏にしっかりとトレーニングをやってきました。それでもまだアメリカ人と比べたら自分のフィジカルは弱いのは分かっていますが、その中でも自分の身体に自分自身で自信が持ててきたことが大きいですね。あとはこれまでも話してきたことですが、『慣れ』というのが重要です。

──「自分の身体で経験し、慣れることが大事」とは常に言っていますね。

アメリカに来てすぐの時は、日本とアメリカのコンタクトの強さ、激しさの違いをもろに感じていました。ただ、僕もプレップスクールと合わせてもう5年目。アメリカ人がどういう身体の使い方をしてくるかはある程度は分かっています。もっと強くならないといけないですが、身体に自信がついてきたこと、慣れたことの2つはやはり良い影響を及ぼしています。

──筋力トレーニング以外に心がけることは?

練習時に接触を嫌がらないことですね。あとはとにかくここに来て、体験すること。僕も日本にいる頃からアメリカ人のフィジカルの強さは何度も聞かされていたんですけど、結局のところ、実際に自分の身体で感じないと分からない部分は確実にあります。アメリカに来たいと思っている高校生はその機会を作るべき。アメリカ人がどういう身体の使い方をするかとか、身をもって経験することが一番なんです。

──アメリカに来れるなら来て、プレーして、慣れた方が良いということですね。

はい、そうです。

日本代表の試合に出るか、NBAのワークアウトか

──最後に今後について聞かせてください。6月は日本代表のゲーム、NBAのワークアウトが重なる可能性が高そうですが、現状ではどうしようと考えていますか?

本当に自分でもめちゃめちゃ頭を悩ませているところです。日本代表に参加したいという気持ちはすごくあります。ここにいたおかげでこれまで代表のゲームにはなかなか出場できませんでした。特に6月の代表戦が重要になりそうなことも理解しています。その一方で、NBAのワークアウトにも呼ばれるだろうという話はいろいろな人がしてくれています。そういったチャンスは今年だけだと。

──本当に難しい選択ですね。

どちらも今年しかないことなので……。今後も日本代表のスタッフとコンタクトをとって、自分のできる範囲でスケジュールを組んでいこうと思っています。

──大目標であるNBA入りに関しては、ドラフトで指名されるのがもちろんベストですが、そうならなかった場合にどうするかのシナリオは考えていますか?

NBAのサマーリーグに呼んでもらい、そこである程度は自分の爪痕を残さなければいけません。そこからトレーニングキャンプに呼んでもらって、最終ロースター入りを目指すという流れですね。例えドラフトにかかったとしても、同じような感じになるとは思います。それが現実的な流れかなという感じです。

──タイラー・キャバナー、一昨年のパトリシオ・ガリーノ(2017年にマジックでプレー)といったジョージ・ワシントン大の先輩たちに続きたいですね。

去年のタイラー、一昨年のパトリシオもドラフトにはかからなかったですけど、別の道でNBAのロースターに残ることができました。自分もその道を目指すことになるのかなと思っています。