「結局のところ健康に値段はつけられない」
キャバリアーズのトリスタン・トンプソンは、2019-20シーズンの再開を望んでいるが、健康面での不安が消えるまでは再開はありえないと『Akron Beacon Journal』との取材で語った。
「選手はプレーしたがっているし、誰もがバスケットボールを見たいと思っている。ただ一番気がかりなのは、どうすれば不安なく仕事をできるようにするかだ。僕はそれが一番重要だと思う。選手が疑いを持ったり、ためらっているようでは先に進めない。僕らの健康に関して国の方針が決まらない限りはできることは何もない。バスケットボールは僕と僕の家族にたくさんの可能性と素晴らしい機会を与えてくれたが、結局のところ健康に値段はつけられない」
キャブズは今シーズン途中にヘッドコーチが交代するなど、チーム再建を図っている最中だ。中断前の成績は19勝46敗とプレーオフは絶望的だが、新スタートを切ったチームには強豪を倒してリーグを盛り上げるというモチベーションがあった。
「J.B. ビッカースタッフがヘッドコーチになってからは、リーグの邪魔者になろうというモチベーションで残り20試合戦うつもりだった。プレーオフやシードを争っていたチームに勝って夢を壊してやりたかったね。実際チームはうまく機能していた。プレーオフ争いのチームに勝った試合もたくさんあったからね」
トンプソンは今年が5年8200万ドル(約88億円)の契約の最終年で、シーズン終了後にフリーエージェントとなる。2011年のドラフトでキャブズに入団してから9年を過ごしてきたトンプソンは、これだけの成功を手にすることができるとは想像もしていなかったと話した。レギュラーシーズンが再開されない場合、トンプソンはキャブズでの最後の試合を既に終えていることになるが、本人は去就については全く考えていない。
「一度も考えなかったね。リーグが通知があるまでシーズンを延期すると発表してから、新型コロナウイルスの感染拡大の最中どうすれば母親、兄弟、僕の家族、そして皆が安全に暮らせるかだけを考えてきた。それが一番怖いことだから」