永吉欠場をカバーする起用法が見事的中、ゴール下を支配した京都が琉球にリベンジ

2018/02/05
Bリーグ&国内
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文、写真=鈴木栄一

永吉に代わり晴山を4番起用、ツインガードに布陣変更

2月4日、京都ハンナリーズが敵地の沖縄市体育館で琉球ゴールデンキングスと対戦した。前日、19点差で敗れた地区首位の琉球を相手に、この日は第1クォーターから2桁のリードを奪うなど試合を通して主導権を握り続け87-67と圧勝。前日の雪辱を果たした。

京都は前日、開幕から不動の先発4番ポジションだった永吉佑也が負傷。永吉の代役には、12月以降に3番ポジションで先発を務める晴山ケビンを選択。そして今シーズン初めて綿貫瞬を先発起用し、伊藤達哉とのダブル司令塔でスタートした。

この起用法について京都の浜口炎ヘッドコーチは「沖縄さんはリーグの中でも一番守備のプレッシャーが強いチームであり、ボールハンドラーがいないと昨日のように厳しくなる」と説明する。ツーガードでサイズは小さくなるが、「1対1で打開できる選手を入れる時間帯を増やしたいと思った。どのみち永吉がいない時点でスモールラインナップなので、この布陣で行こうと決めました」

琉球の想定を上回った晴山の3ポイントシュート

この指揮官の選択は見事に的中する。第1クォーターの京都は晴山が7得点、綿貫が5得点をマーク。特に晴山は開始5分で2本の3ポイントを沈め京都に勢いをもたらした。琉球の佐々宜央ヘッドコーチは言う。「永吉選手の代わりに晴山選手が4番で出る中、アイラ(ブラウン)が外に寄りきらずに3ポイントを決められて、自信を持たれてしまった。向こうの不安感が自信になった瞬間でした」

ちなみに、晴山にプレッシャーをかけきれずに3ポイントシュートを打たれたのはブラウンの油断ではない。特に今回の京都戦において、琉球はゴール下にボールが入ったら素早くヘルプに行ってプレッシャーをかけにいく守り方をしており、それが昨日はばっちりハマった。そしてポジション的にブラウンこそが、ヘルプに行く中心的な存在であるため、リングの近くにポジション取りをしていた背景がある。

オン・ザ・コート「1」の時間帯において、4番ポジションの選手にある程度3ポイントシュートを打たれるのは琉球にとって折り込み済みだった。しかし、それでも開始直後にいきなり連続で決められれば、外に意識が向かざるを得ない。琉球の守備の意識が分散したこと、そしてダブル司令塔でボールムーブが良くなったことから、京都は昨日とは違いインサイドにボールが入りやすくなる。その意味でも晴山の3ポイントシュートは大きな意味を持ち、第1クォーターで25-10と京都はいきなり大差をつけた。

指揮官の面目躍如、堅守を備えつつある京都

その後も、佐々ヘッドコーチが「ディフェンスの規律が守りきれなかったことが一番。そこが崩れ切ったままずっとやってしまいました」と振り返るように、京都はゴール下を起点に内と外のバランスの取れた攻撃を継続して琉球の守備を翻弄。前日は12点だったペイント内の得点で、この日は34点を挙げている。

後半はずっと2桁リードで推移する余裕の展開について、浜口ヘッドコーチはこう語る。「ウチはインサイドでまず起点を作ってバスケをしたいのが、昨日はファウルトラブルもあってインサイドにボールを入れることができなかった。今日はまずゴール下にボールを入れてから動かしていきましょう、という約束事ができて、インサイドアウトからのワイドオープンからの3ポイントも多かったので、それが良かったと思います」

オフェンス爆発の京都であったが、それに加えて指揮官は「前半戦30ゲームを終えて、ウチのディフェンス力は下から2番目、沖縄さんは1位でした。ディフェンスをしようとする意識はすごくチームとしてありますが、結果として出てこなかった。それが先週のSR渋谷戦、今日の試合と少しずつでき始めてきた」と課題のディフェンス面でも向上の手応えを感じている。

振り返ればbjリーグ時代の京都は、浜口ヘッドコーチの下でリーグ有数の堅守をベースに好成績を残し続けた実績がある。ジョシュア・スミスという文字通りの大砲を有するオフェンスに、課題である守備をしっかり整備できれば、京都はシーズン終盤に向けてより面白い存在になってくるはずだ。