文=丸山素行 写真=古後登志夫
『祭典』らしくダンクやアリウープの応酬に
熊本で行われた『Bリーグオールスターゲーム2018』は、終盤の連続3ポイントシュートで突き放したB.WHITEが勝利した。
先制したのはB.BLACK。田臥勇太がダブルチームをかいくぐり、華麗なノールックパスからアイラ・ブラウンの得点をお膳立て。「ディフェンスに注目してほしい」と公言していた須田侑太郎の3ポイントシュートでB.WHITEがすかさず逆転すると、そこからオールスターらしい豪快なプレーの連発に。アイラが宇都直輝とのアリウープ、セルフアリウープを決めて会場を沸かせると、田臥のダブルクラッチやロバート・サクレのダンクが次々と飛び出した。
27-27の同点で迎えた第2クォーターでは、地元、熊本ヴォルターズの小林慎太郎が3ポイントシュートで魅せる。3本連続を含む5本の3ポイントシュートをこのクォーターだけで沈め15得点を荒稼ぎ。篠山竜青が竹内公輔に対し約30cmの身長差をモノともしないポストプレーでゴールを決めれば、鈴木達也も負けじとポストプレーで小野龍猛からファウルを誘って会場の笑いを誘った。
お祭りモードから真剣モードへ
B.BLACKが4点をリードして迎えた後半には、新旧の栃木ブレックス勢が活躍を見せる。田臥と熊谷尚也のホットラインによるアリウープが決まれば、須田も2本の3ポイントシュートを沈め8得点を挙げた。そしてここまでなかなかシュート精度が上がらなかった古川孝敏が2本の3ポイントシュートを含む10得点を挙げてB.WHITEが逆転した。
90-89とわずかにB.WHITEがリードして迎えた最終クォーター。ここまでオールスターらしく互いにソフトだったディフェンスの強度が徐々に上がっていく。残り4分28秒、田口のフリースローで105-105の同点と拮抗した展開が続く。だが真剣勝負さながらのコールプレーから古川が2本連続、そして須田も3ポイントシュートを立て続けに成功させB.WHITEが抜け出した。
B.BLACKも川村卓也と田口成浩が3ポイントシュートを決め返すものの、B.WHITEではリーグ得点ランク1位を独走するダバンテ・ガードナーが終盤にフェイダウェイシュート、3ポイントシュートを決めて勝負アリ。最終スコア123-111でB.WHITEが勝利を収めた。
MVPは小林、次回のオールスターは富山に決定
MVPはアイラ、川村、古川、小林の4人から投票された結果、B.BLACKの小林が選出された。熊本ヴォルターズのキャプテンとして、そして熊本で生まれ育った選手として今回のオールスターの『顔』となった小林は、「長く皆さんの心に残るようなプレーができたらと思ってやりました。子供たちの笑顔を作れる活動ができて、今日は成功でした」と喜びを語った。
そしてフィナーレの際に、来年のオールスター開催地が富山グラウジーズのホームアリーナである富山市総合体育館になることが発表された。
熊本でのオールスターゲームは被災地の思いを風化させず、たくさんの笑顔に包まれ大成功に終わった。リーグ後半戦は来週の木曜日からスタートする。
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