ともに新型コロナウイルス感染から回復
新型コロナウイルス検査でNBA選手として初めて陽性反応が出たルディ・ゴベアに、トレードの噂が浮上している。
2シーズン続けて年間最優秀守備選手賞を受賞したゴベアはチームに不可欠な戦力であり、トレードは普通なら考えられない。しかし『The Athletic』が報じたドノバン・ミッチェルとの関係悪化が事実であれば、ジャズがゴベアの放出を検討するのも理解できる。
ゴベアがチームにウイルスを持ち込んだかを特定する術はない。もしかすると他のチームメート、球団関係者から感染が広がった可能性もある。ただ、ゴベアは検査で陽性反応が出る数日前の試合後の会見で、テーブルに置かれたマイクを手で直接触る行為を冗談で行った。まだアメリカでも感染者の数は少なかった時期だが、周囲が衛生面に敏感になり始めた時期に取る行動としては軽率すぎた。
ゴベアはのちに一連の行動を謝罪しているが、その後に陽性反応が出たミッチェルとしては、心穏やかではいられなかったのだろう。3月16日に『Good Morning America』に出演したミッチェルは、ゴベアの行為に関して「冷静に受け止めるのに時間がかかった」と率直な気持ちを明かした。
ミッチェルは「でも、彼の言葉を聞けて良かったし、元気そうで良かった」とも語っているのだが、『The Athletic』は「修復するのは簡単ではない」という関係者の話を報じている。
気になるのはトレード先だが、セルティックス、セブンティシクサーズ、ラプターズの名前が挙がっている。
『Heavy.com』は、セルティックスならば、2020年のオフにプレーヤーオプションを行使することが濃厚のゴードン・ヘイワードとドラフト指名権が交換条件になると見ている。またシクサーズならば、ジョエル・エンビードとの超大型トレードの可能性もあると推測。総合力だけで言えば、エンビードの方がゴベアよりも優れているだろうが、故障歴があり、高額年俸のエンビードを放出し、リーグでトップクラスの守備型ビッグマンを獲得する決断をシクサーズが下す可能性はある。
ラプターズの名前が挙がったのは、彼らが2021年のオフにフリーエージェントになるヤニス・アデトクンボを狙っている、という噂からだろう。アデトクンボがバックスを離れるとすれば、優勝を狙うため以外には考えられない。そこでゴベアを獲得してアピールしようという狙いだろうが、ラプターズがパスカル・シアカムを放出するはずがなく、ジャズが納得する交換条件を提示するのは簡単ではない。
ミッチェルとの関係悪化に関する噂の真偽を含め、続報を待ちたい。