【ウインターカップ】桜花学園と山本麻衣、3位決定戦で『有終の美』を飾るも涙

2017/12/28
プレーヤー
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文=鈴木健一郎 写真=鈴木栄一

「最後は桜花学園らしいバスケで勝とうと」

昨年王者として大会に臨んだ桜花学園(愛知)は昨日、大阪桐蔭(大阪)に思わぬ大敗を喫して優勝を逃した。一夜明けた今日の3位決定戦、八雲学園(東京)に83-50と勝利。相手のエース、奥山理々嘉を16得点に封じ込め、すべてのクォーターで勝ち越す完勝を収めた。

司令塔の山本麻衣とエースの藤本愛瑚がそれぞれ24得点と出色の出来。「最後は桜花学園らしいバスケで、絶対にぶっちぎって勝とうとコートに入りました」と山本は言う。

「昨日は全然自分たちのバスケができなかったので、今日は全部を出しきろうと。仕方がないという言葉では済ませられないんですけど、切り替えて良いゲームをしようと思いました。負けた後はチームの雰囲気も暗くて、切り替えられなかったんですけど、夜のミーティングで明日に向けてという話をして、それでみんな顔つきも変わりました」

「今日のゲームに悔いはないです」と話すが、その目は真っ赤。前日の大阪桐蔭との試合について質問されると、「相手の気持ちに負けてしまった」と涙がこぼれる。「コートの中も外も、昨日はチームじゃありませんでした。本当は日本一で終わりたかったんですけど、それができなくて悔しいです」

同級生の5人でコートに立ち、最後のブザーを聞く

ベスト8でライバルの岐阜女子(岐阜)が敗れた。「岐阜女子を倒す」という目標がなくなってしまったが、「目の前の試合を一戦ずつ自分たちのバスケットで戦おうとはしていました」と、大阪桐蔭戦での『ブラックアウト』の原因がそれではないと否定する。

名門の桜花学園で1年生からポイントガードのポジションを任され、アンダーカテゴリーの代表でも絶対的な司令塔を務めた山本だが、自分たちの代では無冠に終わった。最後は藤本、樺島ほたる、出原菜月、国井直子と3年生プレーヤーがコートに立ち、試合終了のブザーを聞いた。

「終わってしまったんだなあ、という気持ちです」と山本は言う。

「心の部分ですごく成長させてもらいました」

「プレーの面でも精神的にも最後はキャプテンをやらせてもらっていろんな考え方ができたし、心の部分ですごく成長させてもらいました」と桜花学園での3年間を振り返るとともに、後輩たちには「昨日負けた悔しさを忘れないで絶対に『3冠』をしてほしいです」と思いを託した。

ようやく山本に笑みが戻ったのは表彰式。『3冠』を達成した去年と同じく大会の優秀選手に選ばれ、桜花学園と山本のウインターカップは幕を閉じた。