【ウインターカップ】北陸学院との接戦を制した福岡大学附属大濠、横地聖真がリバウンドで得点でチームを救う

2017/12/26
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文=鈴木健一郎 写真=小永吉陽子

北陸学院のエース、大倉颯太への徹底した対策

インターハイ王者の福岡大学附属大濠(福岡)は北陸学院(石川)と対戦。この日、女子のインターハイ優勝チームである岐阜女子(岐阜)が敗退しており、大濠も第3クォーターを終えて57-54の3点リードと苦戦を強いられたが、こちらは最後に突き放して76-70で勝利を収めた。

北陸学院のエース、大倉颯太は今大会No.1プレーヤーの呼び声も高い存在。大濠の片峯聡太コーチは「大倉くんというすごいエースがいる中で、こういう展開になるのは予想していました。後半勝負になるプランを立てていたし、選手にもそう伝えていた」と振り返る。

大倉対策も入念に打っていた。最初は中崎圭斗が付き、途中出場の川島聖那にタフな1対1をさせる、上塚亮河には大倉にボールを持たせないというタスクを科す。片峯コーチは「あれ以上行くとファウルになるし、行かなければもっとやられるし。ウチが今もっている選手、私の知っているやり方では手一杯だったと思います」と、5本の3ポイントシュートを含む37得点を奪われながらも、打つべき手は打ち、それが効果を発揮したと見る。

もう一つ、片峯コーチが明かしたポイントがある。「大倉を抑えるよりも、清水(宏記)くんを抑えにいっていました。前半12点やられて、そこを後半しっかり潰していこうと。後半はマンツーマンとゾーンディフェンスで清水くんを抑えられた」。その清水は40分間フル出場、前半は大倉に次ぐ12得点を奪ったが、後半はシュート4本試投で成功ゼロの無得点。大倉に得点されても、それ以上の伸びは許さないという狙いが当たった。

勇気あるプレーで勝利の立役者となった横地聖真

混戦から抜け出して競り勝つという展開、片峯コーチが勝因に挙げたのが「横地のリバウンド」だった。パワーフォワードの横地聖真は40分間フル出場、前半は9得点5リバウンド、後半になってギアを上げて10得点14リバウンドと奮闘した。200cmの井上宗一郎が相手センターと潰し合う展開で、「横地がディフェンスリバウンドをしっかり押さえてくれたのが良かった」と片峯コーチは言う。

前日の初戦は不本意な出来。それでも片峯コーチからは「観客は大倉颯太を見に来ているけど、逆に今日オマエが頑張ってどれだけ見せられるかだよ」と笑顔で喝を入れられたそうだ。実際、勝負どころで身体を張り、アグレッシブに得点を狙って決める横地のインパクトは、大倉とはタイプは違えど見劣りしないものだった。

もっとも、フリースローだけは9本中3本成功と不調で、片峯コーチにも「最後のフリースローはちょっと後でお叱りを入れますけど……」と言われてしまった。特に試合最終盤、決めれば北陸学園にトドメを刺せる場面での失敗は少々危なかった。「フリースローには自信があったんですけど」と横地は言う。「緊張しました。東京体育館が広くて距離感がつかめなかったです」

今日の出来をキープしつつ、フリースローさえ本来の調子を取り戻せば、横地は大会後半の主役になれるはずだ。大会No.1プレーヤーの大倉は舞台を降りたが、明日からはまた別の選手が注目を浴びるだろう。ウインターカップはようやく折り返し地点を過ぎたばかりだ。