球宴ではハーデンの守備力の低さを暗に批判
シーズン中から様々なソーシャルメディアを通じてファンと交流しているNBAの選手たちだが、新型コロナウイルスのパンデミックの影響でシーズンが中断されてから、交流の頻度がいっそう増している。
昨シーズンのレギュラーシーズンMVPで今シーズンも最有力候補と見られているバックスのヤニス・アデトクンボも例外ではなく、Instgram Liveでファンと交流した。そして、どの選手が一番守りにくいかと質問されたアデトクンボは迷った末にロケッツのジェームズ・ハーデンと回答した。
ハーデンとは過去にひと悶着あっただけに、その名前を挙げたことは意外だった。2人の因縁は昨年の8月にさかのぼる。ラジオ番組に出演したハーデンは、アデトクンボがMVPを受賞したのは実力ではなく、メディアが間違ったストーリーを作り上げたからだと発言し、自分のほうがMVPにふさわしいと主張した。
ハーデンのこの発言に対しアデトクンボは黙っていなかった。オールスターゲームのキャプテンに選出されたアデトクンボはドラフトでハーデンを選ばず、セルティックスのケンバ・ウォーカーを指名。ハーデンをスキップした理由を「パスのできる選手を選びたかった」と答えた。また、オールスターゲームの終盤の戦略について「ジェームズ・ハーデンとマッチアップしている選手を見つけること」と答え、ハーデンのディフェンス能力の低さを暗に批判した。
これに対してハーデンも「僕のほうがアシスト数が多いし、彼のジョークが理解できない」と応酬。実際ハーデンのほうが平均アシスト数は多いが、ポゼッション数も倍近く多く、しかもパス成功数は少ないので批判にはあたらない。しかし、ハーデンの『口撃』は止まらなかった。
「僕も身長が7フィート(213cm)あったら良かったと思うよ。ただ走ってダンクすればいいからね。何のスキルも必要ない。僕はプレーのやり方を学んでスキルを身につける必要があったんだ。毎日学んでいるよ」
ハーデンのこの的外れな発言以降、アデトクンボは沈黙を守り大人の対応を続けていたが、思わぬ形で因縁の相手に再び言及することとなった。プレースタイルの違いや個人的な感情を抜きにして同じNBA選手へ敬意を示したアデトクンボに対し、ハーデンがどんな切り返しをするのか楽しみだ。