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ウェストブルックは仲間への無礼を許さない

12月15日にウェルズ・ファーゴ・センターで行なわれたサンダーvsセブンティシクサーズは、極めて稀なトリプル・オーバータイムの末、サンダーが119-117で勝利を収めた。

大熱戦となった試合でクローズアップされたのは、試合終了後に見られたジョエル・エンビードとラッセル・ウェストブルックによるトラッシュ・トーク合戦だった。第4クォーター終盤、カーメロ・アンソニー越しにフックショットを決めたエンビードは、1対1で対峙したアンソニーに言葉を投げ掛け、これが言い合いに発展したのだ。

その後もエンビードの挑発行為は止まるところを知らない。第3オーバータイム中にスティーブン・アダムズがファウルアウトになると、エンビードはアダムズに手を振り「バイバイ!」とアピール。すると、この無礼な行為を良しとしなかったウェストブルックがやり返す。

サンダーの勝利が確定した後、ウェストブルックは引き上げようとするエンビードに向かって笑顔で手を振ったのだ。これにエンビードも何かを言い返し、試合が終わったにもかかわらず一触即発の雰囲気に。

試合後、ウェストブルックはこの言葉の応酬についてこう明かす。「アイツには『家に帰れ』と言ったんだ。スティーボ(アダムズの愛称)がファウルアウトした後、くだらないことをやった。あんな行為はいらない。アイツが家に帰る番だ」

この発言を聞いたエンビードも黙ってはいない。ウェストブルックはこの試合で今シーズン10回目のトリプル・ダブル(27得点18リバウンド15アシスト)を達成したものの、フィールドゴール33本中10本と成功率が低かった。このことを皮肉ってこう言う。「俺も1試合で33本もシュートを打ってみたいものだよ。家に帰るように言われたけど、ここは俺のホームじゃないか」

周囲の予想を良い意味で裏切っているシクサーズの中心選手として活躍しているエンビードは、シーズンMVP受賞者が相手だろうと、思ったことを口にする。ウェストブルックは「あいつに向けるエネルギーなんてない」と平静を装ったが、両者の間に遺恨が生まれたのは間違いない。リターンマッチは2018年1月28日にサンダーのホームで行なわれる。熱狂的なオクラホマシティのファンは、今回の経緯を踏まえてエンビードを『大歓迎』するに違いない。