無観客でのBリーグ再開、千葉ジェッツの富樫勇樹「Bリーグはたくさんのファンで作られていると感じた」

無観客でのBリーグ再開、千葉ジェッツの富樫勇樹「Bリーグはたくさんのファンで作られていると感じた」

2020/03/14

富樫勇樹

「こういう状況だからこそ、勇気を伝えられる試合に」

新型コロナウイルスの影響で試合を延期していたBリーグは、今日から無観客でリーグ戦を再開した。船橋アリーナに宇都宮ブレックスを迎えた千葉ジェッツは、80-88で敗れた。

Bリーグの創設から初となる無観客試合。会場はいつも通りセッティングされBGMも流れていたが、試合の雰囲気は独特なモノとなった。選手たちの声が会場に響き、ヘッドコーチと審判が話す声が2階席に据えられた記者席まで聞こえてくる。

普段だったらシュートが決まれば会場は大歓声に包まれるが、今日はチームメートの声援のみ。それでも選手たちは目の前の試合に集中して、中断前と変わらない激しいゲームを続けた。

勝利した宇都宮の安齋竜三ヘッドコーチは、「選手たちはやるべきことに集中してくれた。こういう状況だからこそ勇気だったり、何かを伝えられるような試合にしたかった」と、この情勢の中でバスケットボールをする意味を語った。

一方で、複雑な思いもある。それを率直に語ったのは千葉の大野篤史ヘッドコーチだ。「軒並みスポーツやイベントが中止になる中でBリーグが再開して、選手たちにも不安があったと思う。お客さんがいる、いないよりも、この社会情勢の中でゲームをすること。特にバスケットはコンタクトが多く、飛沫、汗が飛ぶスポーツなのに、最初に再開して良いのかと思いました」

それでも試合再開はリーグが正式に決定したこと。大野ヘッドコーチも疑問はあれど否定はしない。「僕たちはお客さんに見てもらうために練習しているので、無観客の中でプレーするのは違和感がありました。再開は決まったことなので、今のベストを尽くそうと選手たちには話しました」

千葉ジェッツ

「一日でも早く、ファンの前でプレーしたい」

富樫勇樹も試合後、リーグが再開することに「いろいろな感情がありました」と明かす。

「バスケットができる喜びもある中、いろいろな選手の気持ちも聞いていたので、試合をすることが正しいのかという気持ちもありました。もちろん試合には全力で挑みます。ただ、この状況は誰もが気持ち良く全力でプレーできる環境ではないと思うし、NBA中断の影響は大きいです。外国籍選手を含め、この状況でプレーをすることを怖がっている選手は多いと思う。リスクを背負ってまでこの状況でプレーをしないといけないのか、しっかりと判断しないといけない」

それでも無観客で試合を行い、あらためて得たこともあった。「ブーイングにしても、お客さんがいないことで全体の雰囲気が変わります。あらためてBリーグはたくさんのファンで作られていると感じました」

千葉vs宇都宮は無事に試合を終えたが、同日の川崎ブレイブサンダースvsレバンガ北海道はチームに体調不良者が出たため試合開始直前で中止となった。

まだまだ新型コロナウイルスの影響は大きく、イベントなどは自粛や延期が続いている。それでも選手たちは不安を抱えつつもコートに立ったらいつも通り全力でプレーをしている。富樫が「一日でも早く、ファンの前でプレーしたい」と言ったように、平穏な日々が戻ることを願うばかりだ。

2件のコメント

  • 鈴木 健一郎 鈴木 健一郎 より:

    リーグ再開についてポジティブじゃない意見があるのを当たり前のこととして、選手やスタッフがそれを表明できる雰囲気を作ること、メディアも無難にスルーせずありのままを取り上げること、そして受け止める側は自分の意見と違っても落ち着いて受け入れること。いろいろ大変な状況ではありますが、『違和感がある』ことを受け入れながら、それでも一歩ずつ進んでいくのが大事で、間違っても無用な煽り方をしたり、ヒステリックに騒いだり、不感症になったりしないようにと自らを戒める最近であります。

  • 佐保めぐみ 佐保めぐみ より:

    試合後の会見のスタイルもいつもとは異なり、選手とメディアは2メートルの距離を置いて行いました。この非日常が早く終わってほしいです。

RECOMMEND